ゆーり ページ37
はっきり言って、雄兄が涼介兄さんを連れて来た時はかなりびっくりした。
殆ど、僕達と過ごさない涼介兄さん。
賑やかなところは嫌いだろうと勝手に思っていた。
雄也「じゃ、飾り付けの方、よろしくな」
と雄兄は僕達に涼介兄さんを預け、自分は光兄の方に行ってしまった。
無言になる僕達。
気まずい…。
圭人「じゃ、じゃあ、こっちの飾り付け頼もうかな」
大貴「そ、そうだな。裕翔。侑李。この星は上に飾るんだよな」
裕翔「う、うん。そう」
大貴「涼介。この星、頼むわ」
大ちゃんから星のシートとライトを手渡された涼介兄さんはそれをじっと見つめる。
圭人「どうしたの?」
涼介「これ、どうするの?」
圭人「え?」
大貴「まさか、やり方知らないのか?」
涼介「うん」
驚いた。
飾りシートのやり方が分からないなんて。
裕翔「やったことないの?」
涼介「ない」
裕翔「え〜と。飾り付けしたい場所にこのシートを持ってライトを照らすと……ほら、立体になって星が空中に浮かんだ」
大貴「場所は壁でも空中でも水でも、どこでもいいんだ」
圭人「場所によって絵の形も変わる。例えば、壁だったら壁画のように平面に。水や空中だったら立体に」
侑李「自由に動いて欲しかったら、こっちのボタン。その場所だけで動いて欲しかったら、こっちのボタンを押してライトを照らす」
実際にやって見せると涼介兄さんは「どんな原理になっているんだろう」とシートとライトをじっと見ては実際にやって、動いている星の動きをじっと見る。
そんな涼介兄さんを僕達は逆に見る。
大貴「こんなの昔からあるのにな」
裕翔「うん。誰でも知っているのに」
圭人「知らない人初めて見た」
侑李「やっぱり、涼介兄さんって変」
こそこそと話していたら、宏兄が僕達の後ろからこっそりと話しかけてきた。
宏太「仕方ない。研究所には必要ないものだからな」
あっ、そうか。
涼介兄さんはずっと、研究所にいたんだっけ。
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hina(プロフ) - 涼介さん» 随分前にコメント下さったのに返事遅くなってご免なさい。面白いと言ってくださって嬉しいです。有難うございます。 (2021年4月21日 22時) (レス) id: 255c6bfbbf (このIDを非表示/違反報告)
涼介(プロフ) - 天才すぎます。はい、ただただオモロい。失礼致しました。w (2020年12月26日 19時) (レス) id: d7d73abaf2 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - Rare fruitさん» 有難うございます。以前にも誉めて頂いて嬉しい限りです。尊敬は照れますね。 (2019年3月15日 7時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
Rare fruit(プロフ) - 完結おめでとうございます。hinaさんの作品はどれも最初から設定がしっかりしていて、わくわくする展開の連続で、すごいなあと尊敬しています。新作すごく楽しみです!待ってます! (2019年3月13日 22時) (レス) id: 362d8b3af6 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» 本当にいつも嬉しいお言葉、有難うございます。来週あたりにお話、出せたらいいなと思っております(あくまでも予定ですが) (2019年3月7日 22時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:hina | 作成日時:2019年2月1日 21時