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その日は学校が早く終わったので、その足で涼介のいる研究所に向かった。

涼介のいる部屋は賢者しか入ることが出来ない区域にある。

感染する前、父さんと宏太と俺は母さんまたは慧が一緒なら入る事を許された。

慧は賢者ではないけれど、次の賢者候補として特別に入室のを許された。

感染した後は俺達4人も自由に出入りが可能になった。





俺はいつもの廊下を過ぎて、セキュリティが特別に厳しい区域に足を踏み入れ、涼介の部屋に行った。

部屋に入れば、ギャッチアップしたベットに体を預けて目を閉じている涼介がいた。

ベットの近くにはコンピュータやら物質転送機などの機械。

涼介の日常動作を最小限にするのといつでも研究が出来るようにと置いてある。





扉が開く音で涼介がゆっくりと瞼を開けた。

涼介「雄兄」

雄也「よお。研究は進んでるか?」

敢えて『調子はどうか』とは聞かない。

体の調子なんて関係ないんだ。

『調子がいい』から『良かった』なんてはならない。

だって、涼介の病気は治らないから。





涼介「うん。少しずつ」

雄也「そっか」

涼介「見て」

スリープモードになっているコンピュータを起動させて、画面を見せてくれる。

涼介「やっと設計図とプログラムが完成したんだ。凄いでしょ」

笑顔で幾つもの設計図とプログラムらしい文字を見せてくれる。

でも、俺には難しすぎる。

雄也「見ても俺は分からねぇって」

苦笑いしながら訴えると「雄兄は頭悪いなぁ」なんて、クスクス笑う。

雄也「おいおい。お前にそれを言われたら、この世の中、皆頭悪いだろが」

涼介の頭に手を置いて、髪が乱れるほどなで回す。

涼介「雄兄。髪が乱れるって」

俺の手を頭から下ろし「もう…」と口を尖らせながら、乱れた髪を手で整える。

そんな涼介の頬が少し赤い。

もしかして、熱が上がりそう?





ここ数ヵ月は微熱が続いて、平熱になったことがない。

高熱を出す回数も増えている。

食欲だって落ちてきているから、痩せたと一目で分かるようになってきた。

最近では涼介の足の筋力が低下し、歩くことが困難になっている。




最後に外出出来たのはいつだったか?

3→←ゆーや 1



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設定タグ:Hey!Say!JUMP , 山田涼介 , 家族   
作品ジャンル:タレント
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hina(プロフ) - 涼介さん» 随分前にコメント下さったのに返事遅くなってご免なさい。面白いと言ってくださって嬉しいです。有難うございます。 (2021年4月21日 22時) (レス) id: 255c6bfbbf (このIDを非表示/違反報告)
涼介(プロフ) - 天才すぎます。はい、ただただオモロい。失礼致しました。w (2020年12月26日 19時) (レス) id: d7d73abaf2 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - Rare fruitさん» 有難うございます。以前にも誉めて頂いて嬉しい限りです。尊敬は照れますね。 (2019年3月15日 7時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)
Rare fruit(プロフ) - 完結おめでとうございます。hinaさんの作品はどれも最初から設定がしっかりしていて、わくわくする展開の連続で、すごいなあと尊敬しています。新作すごく楽しみです!待ってます! (2019年3月13日 22時) (レス) id: 362d8b3af6 (このIDを非表示/違反報告)
hina(プロフ) - JUMPLOVEさん» 本当にいつも嬉しいお言葉、有難うございます。来週あたりにお話、出せたらいいなと思っております(あくまでも予定ですが) (2019年3月7日 22時) (レス) id: 0f49b991e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:hina | 作成日時:2019年2月1日 21時

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