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偽煙鴉 ページ6

鯨岡さんが斑目くんに概要を話しながら取調室へ向かう



「男が警視庁の窓ガラスを割った。器物損壊で捕まった。その男がかつて空き巣をやっていたと自白しだして、でも空き巣に入ったという以外は完全黙秘。名前すら名乗らず、所持品もなし、身元が分からない」


「指紋とればいいんじゃないですか?」


「それが…指紋がないのよ」



取り調べは皇子山さんが受けていた



「なぜわざわざ捕まるような真似を?」


「俺が煙鴉だ」



大きな事件がおこった



ーーー



翌日、中央の席に集まり鯨岡さんから自称煙鴉捜査の指示を受ける



「煙鴉ってあの伝説の?」


「斑目くんのお友達?」


「っていう大しておもろない冗談言うてるやつやろ?」


「上層部も事態を重くみてる、とにかく厳戒態勢で慎重に裏を取れと」


「名前しか話さないんですか?」


「今のところ。所持品は一切なし。身元を探りようがないの」


「目的はなんや」


「とにかく、みんな頼むわよ!」



ーーー



引き続き皇子山さんが取り調べをする。今日はバックに左門さんもいる



「だから、あんたが煙鴉だって証明するもの見せろって言ってんだ。そもそも指紋なんか消す必要ねえんだ。煙鴉だったらヤツは現場に指紋を残さない。データがないから照合しようもない。知らなかったのか?そんなことも」


「それはどうかな?皇子山隆俊。ねぇ左門ちゃん」



名乗ってもいないのに名前を知っている自称煙鴉。それに対して机を蹴る皇子山さん



「証拠出せって言ってんだよ、あ?」


「世田谷区本町3-2 松金壮一さん宅へ入った。2年前にな」



左門さんが急いで部署に戻り報告する。「かしこまり!」と細面さんが事件の概要をエアーパソコンで調べようとするが


「パソコンの方が早い!」


と勝手田さんに遮られてしまう



「これだ!2016年8月松金さん宅の一階に何者かが侵入…現場にタバコの臭いが残っていたことから煙鴉の犯行だと思われる…」


「なぜその話だけをした?」


「この事件には何かある。もう一度捜査して!」


「「はい!」」

▽→←手口捜査の危機



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作者名:mata.nab | 作成日時:2019年11月28日 14時

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