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21時、鯨岡さんと私は部署で話しをしていた
「Aちゃん、お願いね。フォローよろしく」
『はい』
ーーー
その時、一本の連絡が入る。どうやら斑目くんが煙鴉に撃たれたらしい。帰宅していた者もいたが、みんな急いで集まる。
「かすり傷とはいえ、普通に言えば殺人未遂。所轄の刑事課が出てくるわ」
「目撃者は誰もいません。僕が黙ってれば」
「分かった。ただし拳銃の不法所持、同発砲。これは窃盗とは比較にならない罪よ。みんなにも拳銃の携行許可を出す。今後は通常と違い、煙鴉を見つけ次第逮捕。拳銃を出してきた場合、撃っても構わない」
ーーー
「出ました、七海隆…モーリス工業の顧問です。特に盗難被害など挙がってません」
「ということは、次のターゲットはこいつか」
「フェイクかもしれんぞ」
斑目くんが撃たれたあと見てみると、バーのコースターの裏に煙鴉が書いたと思われる字で名前が書いてあったようだ
「とにかく、この人の周りを張り込んでみて。明日から頼んだわ。今日は解散」
「「はい！」」
皇子山さんが斑目くんに声をかける
「目が覚めたか」
「１つ…分かりません」
「何が？」
「あれが…あのコースターの名前が次のターゲットとするなら、何で煙鴉はわざわざ犯行を予告するんですか？」
「一流の泥棒だっていうプライドだ。知ってんだろ？現場に痕跡を残していく泥棒は多い。捕まえられるもんなら、捕まえてみろっていうな。挑んできてんだよ、俺たちに。テメェまだショックなのか？恋人に撃たれたことが！」
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作者名：mata.nab | 作成日時：2019年11月28日 14時
