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昨夜、フジヤマ貴金属で金塊強奪事件が起こった。何者かが偽造セキュリティーカードを使い侵入し、ハッキングにより電子キーを開錠していた。細面さんが説明する
「盗られたものは?」
「金の延べ棒10本。およそ4000万円ほど」
『現金はなしですか?』
「現金には目もくれてません。現金だと札番号からいずれ足がつく恐れがある。その点、金はいったん溶かしちゃえば足がつかない。相当頭のいい窃盗団です」
「最高難度のセキュリティー軽々と破ってるしな。で?似た手口は?」
「お待ちください」
そう言って、細面さんはエアーパソコンを打ち始めた
『ふふ』
「A笑ったらあかん。真剣なんやから」
『ごめんなさ〜い』
「いちいちその動き必要なのか?」
「…」
「いや、ごめん」
「ゼロ件です。該当ありません」
「それは難しいなぁ。このやり方は前例ないんか」
その時、
「はい、皆さん悩まなくていいんですよ〜」
「どゆこと」
「だって今聞いたでしょ?すっごく頭のいい犯人だって。じゃ、うちには無理じゃん、うちじゃ」
「え?!」
「係長!」
係長曰く、点数を稼がないといけない。その代わりに自転車泥棒を捕まえろと。港区で高級自転車を狙った窃盗事件が多発してるからそれで数稼いじゃおうと
「あれならできるよね?みんなでも」
「捜査した方がよくないですか?こっちも」
「大丈夫!上にはきちんと説明するから「この子たちにできると思います?こんな大事件」って。きっと上はぐうの音も出ないはずよ!」
『ぐうの音も出ない…』
「係長やらせてください!」
「バカ。じゃないデカの気持ちは嬉しいけど無理しないで。」
鯨岡さんが捜査にやる気がないと皆んなもダラダラなわけで『美希ちゃんランチ行こっか?』と誘う
「はい!皇子山さん今日はAさんとランチ行ってきます!」
「え、あ…おい」
(うわ、あれは俺も行きたいって顔してんで)
(…皇子山さん、この前Aさんにご飯誘って断られたみたいです…)
(それは可哀想やなぁ。脚ばっか見てんのがあかんねん)
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作者名:mata.nab | 作成日時:2019年11月23日 9時