story16 ページ17
神山side
酷い頭痛で目が覚めると昨日と同じ天井。濱ちゃん家だと理解するのにそう時間はかからなかった。
スタジオにいたはずやのにと考えたけど、ぼんやりとしか覚えていない。昨日から濱ちゃんと照史くんに迷惑かけっぱなしや。
ベッドサイドに置いてあったスマホを見るとあの人からの連絡の数々。今まですぐに返事をしないことがなかったから、このあとのことを考えたら冷や汗が止まらなかった。
急がなきゃと思って立ち上がると目の前がぐにゃぐにゃと曲がるような感覚がした。それでもこんな所で倒れていられないから、気合だけで濱ちゃんの家を出た。
「…っすみませんでした！」
「……なんや、声出るんやん。レコーディングの時はわざとやったんか」
「ち、違います。あ、あれは…」
「まぁええわ。これだけ待たせたんや、覚悟できてるやろな」
「相変わらず使えんなぁ」
「っ…」
「みんな言わんだけで、お前はいらんの」
「……」
「俺はみんなを代表して教えてやってんぞ」
「……っ…げほっ」
始まってどれくらい経ったかな。憎しみのこもった拳や蹴り上げる脚と一緒に俺を罵る言葉たちが降ってくる。
もう、分かってるのに…
何度も言われなくても分かってる
俺がいらないことくらい
"死んで逃げるなんて楽な道、選ばさへんからな"
過去に一度だけおかんの所に行こうと考えた時にあの人に言われた。
生きている意味も価値も分からない
どうして生まれてきてしまったんだろう
何を言っても聞いてもらえない、こんな声いらない
罵声しか聞こえてこない、こんな耳いらない
何をしてもダメな俺なんか、いらない
どんどん意識が薄れていく…
濱ちゃん、照史くん
優しくしてくれたんに、ごめんなぁ
.
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はる(プロフ) - この作品が大好きです…！いつかまた更新される日を楽しみにまっています！これからも頑張ってください！ (2020年11月20日 14時) (
レス) id: 84757d918a (このIDを非表示/違反報告)
ホムヒカニア - 思わず涙が…この作品好きです！これからも更新頑張ってください。 (2019年9月6日 23時) (レス) id: 313b3a8dad (このIDを非表示/違反報告)
レゴブロ - この作品すごい好きです！更新頑張ってください！ (2019年9月1日 14時) (レス) id: 44570defec (このIDを非表示/違反報告)
ゆきの - 読んでいて、毎回うるうるしています。更新楽しみにしてます！ (2019年8月31日 0時) (レス) id: a85abdd84f (このIDを非表示/違反報告)
? は ま た(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2019年8月27日 20時) (レス) id: 9db9567949 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さりー | 作成日時：2016年6月12日 8時
