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神山side
新しいマネージャーの上坂さん…
本名 神山義人。
俺の実の父親で唯一の家族。
母親は俺を産むとすぐに息を引き取ったらしい。
「なんでお前が生きてて、あいつが死んだんや！」
あの人の口癖。成長するに連れて、母親に似てきたこともあり、次第に手を挙げるようになった。
ご飯は3日に1回。
お風呂は週に1回。
閉めっぱなしのカーテンのせいでずっと真っ暗。ゴミ山から嫌な臭いがプンプンする家の中で、毎日のように気を失うまで殴られた。
「お前が悪い子やからや」
「お前が悪い。お前のせいなんや」
あの人の気が晴れるまでずっと言われ続けた言葉。自分でもそうだと思ってた。俺が悪い、おとんは間違ってないって。
「お前のせいで俺の人生めちゃくちゃや！」
真冬にベランダに出され、それを偶然見つけたご近所さんの通報であの人は捕まった。逮捕される時に俺に向かって叫んだ姿は、今でも忘れられない。
その後は児童養護施設に引き取られた。それまであの人以外の人と関わったことがない俺は、施設でも、学校でも馴染めなかった。
「うわ！神山、気持ち悪！！なんやねん、それ！移るから近寄んな！」
体育の授業で着替える時、痣だらけの俺の体を見たクラスメイトから嫌がらせが始まった。
その影響で同じ施設の子供達からも仲間外れ。俺が何も言わないのをいい事に職員までもあの人と同じことをするようになった。
味方なんてどこにも居なかった。
ずっとひとりだった。
施設の職員が興味本位で応募したオーディションに運良く合格して世界が変わった。
「よろしくな、神ちゃん！」
「ダンス上手やなぁ」
「ほんま可愛いわぁ」
生意気だと俺をよく思わない先輩がほとんどの中、生まれて初めて優しくしてくれたのが、淳太くん、照史くん、濱ちゃん。
「神ちゃんは何でもできて凄いな！」
「さすが、神ちゃんや！」
「頼りになるなぁ！」
周りよりも先輩だから気負っていたせいで同年代の中で孤立していた俺に、生まれて初めて仲間だと言ってくれたのが、しげ、流星、のんちゃん。
メンバーが俺の全てだった。学校や施設でどんなことがあっても、みんなに会えば忘れられたし、我慢できた。
でも、本当の俺を知られるのが怖くて誰にも過去の話はしていない。
知ったらきっと誰も居なくなる。せっかくできた俺の居場所が無くなる、またひとりぼっちになると思った。だから、誰にも言わなかった。
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はる(プロフ) - この作品が大好きです…！いつかまた更新される日を楽しみにまっています！これからも頑張ってください！ (2020年11月20日 14時) (
レス) id: 84757d918a (このIDを非表示/違反報告)
ホムヒカニア - 思わず涙が…この作品好きです！これからも更新頑張ってください。 (2019年9月6日 23時) (レス) id: 313b3a8dad (このIDを非表示/違反報告)
レゴブロ - この作品すごい好きです！更新頑張ってください！ (2019年9月1日 14時) (レス) id: 44570defec (このIDを非表示/違反報告)
ゆきの - 読んでいて、毎回うるうるしています。更新楽しみにしてます！ (2019年8月31日 0時) (レス) id: a85abdd84f (このIDを非表示/違反報告)
? は ま た(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2019年8月27日 20時) (レス) id: 9db9567949 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さりー | 作成日時：2016年6月12日 8時
