100回目の初恋 3 ページ19
朝ご飯を食べ終わったあと、外に出ようと誘われた。勿論承諾した。
どんな所へ行くのだろうかとわくわくしながら自分の部屋で出掛ける準備をしている。……ハンカチよしティッシュよし。うん、ばっちり。鞄の中を確認しているとまた朝のようにコンコンと扉がノックされる。
朝とは違い何も警戒せずはーいと扉を開く。
勿論扉の先には彼がいて。なんでこの家にいるのかとかなんでこんなに距離が近いのとかは全部現実逃避しているとかは内緒。でも楽しいからいいじゃないか。少しくらい夢を見たって許して欲しい。
「うん、準備出来たね。じゃあ行こうか」
と手を差し伸べてくる。彼は手を出すのが癖なのだろうか？覚えている限りではいつでも手を握っていたり触れていたり。私の手なんて物好きだなと思いつつその手を掴む。
私も結局その手を握ってしまう辺りその物好きに分類されるけどなと自分に笑ってしまう。彼の手が好きだからと思いつつ少し照れ隠しに手を強めに握ってみる。そうすれば彼は少し笑って手を握り返してくれる。こんな時間がいつまでも続けばいいのになぁ。
彼が連れていってくれたところは少し人が多い広めの通りであった。周りを見れば美味しそうなパン屋であったり可愛い服が飾られているお店があったり小さな駄菓子屋まであり、どれも目を引くようなきらきらと私の目には輝いて見えた。
ちらろと横の彼を見遣ればにかりと笑って好きな所に行っていいよと気を使ってくれた。お言葉に合わせて気になるお店を回る。まず可愛い服があったお店の中へ入る。どれもこれも全部素敵で店員さんも丁寧な対応をしてくれて私はこのお店が気に入った。けれど徒歩で来てしまったから荷物になるので買えないとしょんぼりしていればお気になさらず！と愛想の良い店員さんが声をかけてくれた。また来たいな。と色々回って最後に来たのは駄菓子屋であった。ここなら少しは買えるしとちょっとわくわくしていた。どれもこれも懐かしいお菓子が並んでいて自分が小さかった頃はこのお菓子をよく食べていたと思い出に意識を馳せる。そうすると彼が小さな飴を取って
「……これにしよっかな」
と呟く。私も同じ種類の飴を取ってじゃあ私はこれと彼に見せてあげる。
「お揃いだね」
「うん、お揃い」
2人で顔を見合わせて思わずふふふと笑う。
お会計のお婆さんの所まで行くとお婆さんは何を思ったのか彼を見てふわりと笑いおまけと言って私に小さな金平糖をくれた。
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白器*(プロフ) - 101回目の初恋、もしかして告白しようとする(それか好きだと自覚する)と零夜くん忘れちゃうのか…？お互いつらい身だね (2019年12月22日 15時) (
レス) id: 807ceadfb9 (このIDを非表示/違反報告)
まふ - えっどうしよ。クッソ好き！！！！！！！！！！見てて凄く面白いです(*^◯^*)あっあの差し支えなければ応援させてもらって良いでしょうか！？ちょっと神作過ぎる！！！！！！！！！！これからも更新待ってます！！！！！！！！！！ (2019年12月18日 22時) (レス) id: 0c9a24e958 (このIDを非表示/違反報告)
モンブラン - えっ……………………めっちゃ好きですっっ！待って尊すぎるっっ！見てて思わずニヤニヤしてしまいましたっっっ！これからも応援させていただきますっっっ！ (2019年12月18日 18時) (レス) id: 7e23ad5429 (このIDを非表示/違反報告)
もちこ(プロフ) - 初コメ失礼します!!!!!!ふぁぁぁ…零夜君尊い…これからも頑張ってください!!!!!!楽しみにしてますっ(≧∇≦) (2019年12月9日 17時) (レス) id: 6cdbc3727f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黛 | 作成日時：2019年11月26日 15時
