君の声を聞かせて3 -Kyuhyun-

厄介な人 ページ31

「ちゃんと、考えてね。」
「は、え……。」





念には念を押して。


少しくらい考えたら
もうそろそろ気付いてもいいんじゃない?




彼女を拒絶するたびに
胸が痛くなったり



一緒にいるだけで楽しく感じたり
落ち着く、と思ったり。






こんな聞き方したら、さすがに
恋人っていう選択肢とか

そういうのじゃなくても





こう…なんかさ!!



前よりも仲良くしたいとか
前のままじゃいやだとか!!




あるよね!!




そう思いながら、明日
キュヒョナがなんて言うのか
楽しみにしながら廊下を歩いていると





「リョウガ!!」
「ん、何?」
「俺、前みたいな友達がいい。」





そんなこと、じっくり考える
必要なんてないじゃないか。



そんなこと言いたげな目で
俺の方を見てくる。





「え、ホントに?」
「それ以外…あるっけ?」
「……。」





そうだ、忘れてた。

まだキュヒョナにはヌナがいたんだ。




本当に厄介だ…





「うん、ごめん。なんでもない。」
「…?そう。」





キュヒョナが本当のことに気付く前に
ヌナのことを片づけなきゃいけないのか。







ヌナは本当にキュヒョナのこと
好きなんだろうけど。



Aのちゃんのことを貶めて
心を掴むなんてことしてほしくなかった。





…その上、キュヒョナにまで
嘘付くなんて。




ただでさえ、あの二人は
鈍感で天邪鬼だから勘違いしやすいのに。








ただでさえ絡まりやすい糸が
さらに絡まってしまった。






絡まった糸を解くのは簡単じゃない。

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