朝の屋上 ページ8
*
翌日
朝早く学校に来すぎたかもしれない
と、気づいたのが学校最寄りのバス停を降りた時だった。
誰もここの制服着た人がいない。
7:50だったら、誰もいないか…。
8:25過ぎたら遅刻だから、早いよね。うん、早く来すぎた。
と思いながら、朝の誰もいない校舎の階段を上る。
教室に荷物を置いて、自分の席に座ってみる。
…
やっぱこのままだと落ち着かない。
なんかしなきゃ
ということで、屋上に行ってみることにした。
A「屋上…屋上…」
屋上への扉が、少し開いている。
だれかいるのかな？
と、思いながら恐る恐るゆーーっくり静かに扉を開けてみると
？「そばにいたいよ 〜♪」
ん？？？
だれこの、なんかすごい優しい声で しかもなんか、え、なにこの声？！
？「君のためにできることが
僕にあるかな 〜♪」
この曲って秦基博の、「ひまわりの約束」じゃん
え、誰？
チラっと、声のする方をのぞいてみると
寺西が、屋上の柵に体重をかけて外の景色を眺めながら 歌っていた。
A「てら…にし…」
あっ、やば！！！！
声が出てしまった！！！！
すると歌声はピタっと止まり、寺西がこちらを振り向いた。
寺西「長野…？」
A「あ、ごめん…つい…」
寺西「いや、いいんだけどね(笑)」
私は、今思ったことをストレートに言った。
A「私 寺西の歌、すごい好き！！！」
寺西「え、嬉しい…ありがと。」
A「ボーカルやりたいの？」
恐る恐る聞いてみる。
寺西「そうだよ。 昨日、バス来ちゃったから言えなくて…」
寺西との話は続いた。
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作者名：紫色シャーペン | 作成日時：2018年2月24日 9時
