転生して火消しになるお話。4 (ページ50)

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朝目が覚めると、殆どの人はまだ寝ていた。

食堂へと向かうと、ご飯支度をしようとしていたらしい中隊長さんが居た。

｢おはようございます.......お早いですね｣
｢おはようございます！ご飯なら任せてください！｣
｢ならお手伝いします。｣

中隊長さんと並んでご飯支度をする。
.......クールだよなぁ.......

｢.......すいません、うちの隊員が｣
｢え？どうしたんですか？｣
｢昨夜弄ばれてたじゃないですか｣
｢弄ば.......まぁ、そうですね.......でも楽しかったです｣
｢ふっ.......なら良かったです｣

.......こんな風に笑う人なんだなぁ。
マキちゃんの想い人(しかも自覚はなさそう)だし、良い人なんだろうな、きっと。

｢中隊長さん凄く手際いいですね｣
｢そうですか？｣
｢こんなに早く作れると思いませんでした｣
｢いえ、A中隊長だからこそだと。｣

成程、引き立ててくれるタイプか。
毛色は違うけど、なんか紺炉みたい。

｢連中を叩き起してきますね｣
｢叩き起す.......？｣

中隊長さんが客間に入った瞬間、阿鼻叫喚が聞こえてきたから本当に叩き起したんだろうな.......
｢.......南無三.......｣

｢これ、Aさんが作ったんですか？！｣
｢中隊長さんにも手伝って貰ったよ？｣
｢自分は殆ど手を付けてませんよ｣
｢またまた.......｣
｢｢いただきます！｣｣

こんなに大勢で一緒にご飯食べるのって楽しいなぁ.......第7はいつもバラバラで食べるもんなぁ.......

｢滅茶苦茶美味しいです！｣
｢これを毎日食べれる第7.......幸せだなぁ.......｣
｢ローテーションだから毎日は作ってないよ｣

ふふっと笑うと、アイリスちゃんが心配そうに私を見つめていた。

｢アイリスちゃん、どうしたの？｣
｢.......Aさん、全然食べてないじゃないですか｣
｢あ.......うん。飲むのは好きだけど.......最近食べれなくって.......｣

そう言うと、頭を優しく撫でられる。

｢？どうしたの？｣
｢Aさん、大好きですよ！｣
｢え？急にどうした？？｣
｢私も大好きです！｣
｢勿論私も！｣
｢俺も大好きです！｣
｢ふっ、姫が好きだ｣

各々大好きって言ってくる。
おいエ〇ァ最終回かよ.....と思う反面、ポロポロと涙が零れてくる。

｢あ.......れ？あれ、なんで涙が.......｣
｢Aさんは頑張り屋さんですから。無茶はメッ！です。｣
｢.......皆有難う、私も皆のこと大好きだよ｣

皆と一緒だからか、何時もよりご飯を食べる事が出来た気がする。