146.サンタ ページ6
慌てて玄関に行って
開く前に待機。
翔「あ"ー…疲れた…」
A「おかえりなさいっ！」
こうなったらやる気を出そうじゃないの。
翔「ただい……ま…」
A「お風呂にする？ご飯にする？それとも？」
サンタこんなこと言わないか！？
言わないよねきっと！
無言の間がきつい。
なんでもいいからなんとか言ってよ！
と、急に抱き上げられ
リビングまで行って
少し乱暴にソファに落とされる。
A「ったぁ…」
翔「なにこれ？」
口の端をクイッと上げて
覆いかぶさりながら
ネクタイを緩める翔くんの破壊力は
やばすぎる。
もっとかっこいいって自覚持った方がいいよこの人。
A「かわいい？」
翔「やばいね」
A「ふふ、恥ずかし」
翔「どしたの？これ」
ちゅっちゅっと首筋にキスされるだけで
ドキドキ心臓が高鳴る。
A「ちょっと遅めのクリスマス？」
翔「じゃあクリスマスプレゼントだね？」
手がやらしく太ももを這う。
A「あっ、ちょっとまって！」
翔「…なに？」
途中で止められて
分かりやすく不機嫌な顔。
スルッと抜けて
部屋からこの前買った箱を取ってくる。
A「これ、クリスマスプレゼント」
翔「え！買っててくれたの？」
A「ん、気に入るかは分かんないんだけど…」
翔くんが開けた箱に入っているのは
シンプルなアンクレット。
仕事上アクセサリーとかは
つけれないかなって思ってたんだけど
足首くらいなら見えないし大丈夫かなって。
翔「めっちゃ嬉しい…」
A「ほんと？」
翔「ありがとね」
さっきとは違う
可愛い笑顔で言われれば
自然とこっちも笑顔になる。
A「ふふ、良かった」
翔「ね、Aちゃん」
呼ばれたと思った瞬間
視界がひっくり返る。
目の前には翔くんの顔。
背中にはソファ。
翔「もうひとつ、プレゼントちょーだい？」
A「えっごめんひとつしか買ってなくて」
翔「んふふ、ここにあるじゃん？」
アンクレットの箱に着いていたリボンを
私の頭に乗せながら言う。
A「…どうぞ？」
体をまさぐられながら
ニヤッと笑う翔くんまで
大好きだなぁなんて思った。
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作者名：ぴぃ | 作成日時：2021年6月29日 12時
