PIERROT (ページ33)

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岩本side.

突然、荒い呼吸をしていた佐久間の

全体重が俺にかかる。

岩「おい、佐久間？」

揺さぶってみるも、反応はない。

なんだ？酸欠？貧血？寝不足？

どうしたらいい？救急車？

経験したことの無い出来事に、

焦って何をすべきか分からない。

震える佐久間の手は、

びっくりするほど冷たくて。

とりあえず、意識のない佐久間を抱えて

みんなの待つ部屋に戻る。

岩「誰かちょっとドア開けて」

両手が塞がっているため、

中にいるメンバーに叫ぶと、

ラウールが扉を開けてくれた。

ラ「え、…」

視線の先は、間違いなく

力なく俺の腕に収まる佐久間に向いている。

深「ちょっとソファー空けてあげて」

俺らを見るなり、

焦りを見せずに的確な指示を出す深澤は、

やっぱり凄いんだと思う。

康二と翔太が退いてくれて、

空いたソファーに佐久間を寝かせる。

目「岩本くん、どうしたの？」

目を潤ませて俺を見るのは、

目黒だけじゃない。

全員が抱いている疑問に答えるため、

俺はさっきまでの経緯を話した。

岩「でも嗚咽ばっかりで、

ほとんどなにも戻してないんだよ」

阿「吐いてないってこと？」

岩「苦しそうにえづいてはいるんだけど。」

ここにいる全員が、

お前のことを心配しているんだぜ、佐久間。

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