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教室に戻ると、自然に井田くんへと視線が行く自分がいた
井田くんは友達と思われるクラスメイトとお昼を食べている
井田くん、友達といたらあんな風に笑うんだ
いやいや、ちょっと消しゴム貸してもらっただけで意識しすぎでしょ
井田くんは優しいから、相手が私じゃなくてもそうしてるよ
そんな風に自分に言い聞かせることで、予防線を張ってたのかもしれない
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あっくんに勇気をもらった私は、教室で昼ごはんを食べている女の子ふたり組に声をかけた
『あの、、良かったらお昼一緒に食べてもいいかな?』
ふたりは一瞬目を丸くしていたが、すぐに笑顔になって
「うん、いいよ」
「上原さんから声掛けてもらえるなんて嬉しい」
『え?』
「いや、上原さんってめっちゃ美人だし、話しかけづらかったんだよね」
「そうそう、高嶺の花ってかんじ」
『そんなことないよ、ただの人見知りだから』
「そうだったんだ」
「うちらも早く声掛ければよかったね」
『あのさ、友達に、、なってくれる?』
「もちろん!」
「うちらで良ければ仲良くしよ」
そう言って笑うふたりに安心して、自分から頑張ってよかったと心の底から思った
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作者名:ちょこましゅまろ | 作成日時:2021年10月28日 17時