【消えた初恋】わたしの初恋 (ページ3)

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授業が終わりお昼休みに入った途端、一気に騒がしくなる教室

さっきのテストの点はヤバイ予感しかしないから、もう忘れることにした

そういえば、井田くんに消しゴム返さないとと思ったものの、彼は教室を出て何処かへ行ってしまったらしい

でも早くお礼言いたいし、という理由をつけて井田くんを探しに教室を出た

井田くんってお昼誰と食べるんだろう？もしかして、他クラスに中学から付き合ってる彼女がいるとか？でもありえない話では無いよな

あれこれと考えを巡らせながら探していると、自販機のところに背の高い後ろ姿を見つけた

『い、井田くん』

井田「お、おう」

『あの、さっきは消しゴムありがとう』

私はそう言って大きな手のひらに消しゴムをそっと乗せる

井田「いや、全然」

『、、、』

井田「、、、」

気まずい！こういう時って何話したらいいの？
井田くんも喋んないしどうしよう

井田「あのさ、」

『は、はい！』

井田「これ貰ってくんない？」

そう言って彼が差し出したのは少しふざけた犬の絵が描かれた、いちごミルクのパックジュースだった

井田「考えごとしてたら間違って押しちゃって、俺甘いの飲まないから」

『いいの？』

井田「貰ってくれたほうがありがたい」

『ありがとう』

私も正直、いちごミルクとか飲むキャラじゃないけど、井田くんに貰ったってだけで何だか特別なものに感じた

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