_北 信介side ページ32
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角名や双子、アランと話をしとる
俺は避けられるのも
なんや、モヤモヤするわ
『それが終わったらでええから
後で来てくれるか』
そう伝えれば
顔は強ばとった
ボールを拭きながら
考えた。
モヤモヤは嫉妬か
避けられとる事が腑に落ちんのやろか
なんや、変な感覚や
「…北くん用って何かな」
小さい声が聞こえた
『終わったんやな
その、この前の事なんやけど』
話を切り出した途端
「…うん、ごめんね
極力話かけないしそうゆうの無くすから…」
遮るように発したA
表情は泣きそうな顔から
目を固く瞑り怖がっとるのが分かる
ずっと俺の発言で
傷つけとったんやな
『言い方が悪かったわ
すまんな』
「えッ?」
鳩が豆鉄砲くらったような顔しとる
『今日ずっと謝ろう思っとたんや
全然顔出さんし
避けられると寂しいもんやな』
「…えと、」
状況を飲もうと必死に
理解しようとしよる顔やな
『部活中はやめて欲しいて事なんや
メンバーに示しもつかんからな
それ以外ならええんや』
「…それって期待してもいいの?」
その発言をしてから
急に頬を染めて
笑顔を見せた
こんな事で笑ってくれるんか
期待してもええか…なんて
どこが好きなんや
「なんでもない!」
『なんや、そんな笑って』
「寂しかったって嬉しい…
それだけで幸せ」
『…そう言って貰えると嬉しいわ』
幸せか…
俺のこと買い被りすぎや
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ばぁちゃん言っとったな
誰かが見とる
神様の贈り物なんやろか
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作者名:脳内事故 | 作成日時:2023年6月28日 0時