愛しの親父殿 (ページ8)

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叩かれた肩から

少しの安心感を覚えた

リリアだと思い、
振り向くと

見知らぬ男性だ。

リリアよりも身長が高く
ガタイがいい。

なんだか、少し鼻息が荒く感じる

知らない人は私に笑いかける

人違いでもしたのだろう。

――人違いだと思います。

そう言おうとしたが
肩を捕まれ

引き寄せられる

『よぉ、嬢ちゃん
今夜の相手は頼んだぜ』

……は？
今夜の相手って何？

「勘違いじゃ……」

ローブを深く被っていた為
私の顔が見えてない

男はローブに手をかけ
私のフードを引っぱる

「……ちょっと！」

「はは！少し幼いが
俺は好みだ！こっちに行こう
たーんと金は支払う」

胸を見られている気がする

勘違いかもしれないが

不快感が私を襲う

一方的に話をされ私の声は遮られる
嫌な雰囲気。

今から待っていることを
本能的に察知し逃げようと必死に拒絶する

「わ、私違います！触んないでっ」

男にはなんの意味もないようだ。

肩に回された手は腰を触り出す

不快で気持ち悪くて

「ほんとにやめてください！」

震える声で拒絶を表した

『はは！威勢がいいなぁ

初めてか？これから女として
商売していくんだ。諦めな！』

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