愛しの親父殿

_ ページ17

_


「耳障りじゃ、
もう飽きたのぅ」


手首を切り落とし
桶を敷く


男の静脈を切り
あまりの痛みに気を失ったようだ。

ダラダラと、血を流している男


その血をワイングラスに注ぎ

一口飲む



「……なんて、不味い血なんじゃ」



男の目を覚まさせる為に
膝にナイフをつき立てれば


泣きながら懇願する


『頼む……悪かった。』




「そうか！悪いと思っていたのか
ならば何故、あんな事をしたのだ？
初めてなら分かるぞ？」



楽しそうに責め立てるリリア

目が紅く怪しく光るリリアに
恐怖を更に覚えていく




『……はじめてだ。』



「嘘は良くないぞ？
正直に言えば、解放してやってもいいが…」

軟弱なやつ過ぎて
話にならない。




『……何度もやった！！
だから今回も上手く行くと思って!!』



ベラベラと喋り出す男に
不快感を抱く






「素直なのはいいことじゃ…
解放してやろう」



そう言えば

ニタニタと助かったと勘違いする男に
不快感、嫌悪、怒り



殺意



を抱いた。





ジワジワと苦しませるために、
肺を刺せば


時間とともに、苦しそうにしだす。



窒息と多量出血…


絶望に染められ
死んでいく様を見つめ


冷たく微笑んだリリア



死体を処理し細かくし下水へ流した


長年生きてると
慣れてしもうた。



独り言を呟き、
Aの部屋に行き、
近くの椅子で眠ることにした。






･

_→←_

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す