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第10話 ページ11

焔依side



0ポイントヴィランの出現によって、辺りは恐怖と驚愕で大騒ぎ。



私も、呆然とそいつを眺めているだけだった。



0Pヴィランが拳を振り上げた瞬間、私の意識は戻ってきた。



急いで足に力を入れ、躱した。



0Pヴィランが叩きつけた地面を中心に亀裂が入り、爆風でみんな飛ばされてゆく。



着地と同時に体勢を整え、なんとか飛ばされずに済んだ私。



……しゃーねぇ、こいつぶっ飛ばすか。



手足に炎を纏わせ、一気にジャンプして0Pヴィランの顔と思われる場所まで飛ぶ。



そして顔面向けて放ってやった。



焔「二度と……そのキメェ面私に晒すんじゃねぇ!」



右手の炎が膨張するのが分かる。


今はそんなの、どうでもいいと思えるくらいこいつを倒すことに熱中している。



焔「吹っ飛べ!!!!」



思いっきり振りかぶった拳は、奴の顔面に命中。


たちまち、0Pヴィランは粉々に破壊され影も形もなくなった。



焔「……ちょっと……無理しすぎたかな……」



あんな粉々になるまで力出すなんてよ……。


ったく、入試当初に頑張り過ぎだっての……。




朦朧とした意識の中、体が垂直に落ちていく感覚がする。



……このまま落ちたら多分、私死ぬだろうなぁ。




地面との距離が縮まって来た時、誰かに支えられるような感じがした。




……腕、ちょっと硬い……誰……?

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作者名:幽々華 | 作成日時:2019年11月30日 2時

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