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「で、でも、ロザリアさんはグリーン…！」
シリカの 問いかけにキリトが答えた。
「簡単な手口だ。グリーンのメンバーが獲物を見繕い、オレンジが待ち伏せてるポイントまで誘い込むのさ。」
『夕べ、私たちの話を盗み聞きしてたのも、あんたの仲間でしょ？』
「じゃあ、この2週間一緒のパーティーにいたのは…！」
「そうよ。戦力を確認して、冒険でお金が貯まるのを待ってたの。」
そういって舌なめずりをするロザリアさんに空気がピリピリとしてきた。
「一番楽しみな獲物のあんたが抜けて、残念だったけど、レアアイテムを取りに行くっていうじゃない？
でも、そこまで分かっていてその子に付き合うなんてばぁか？それとも本当にたらしこまれちゃったの？そちらのお嬢さんもお人好しが過ぎるんじゃない？」
「いいや、どっちでもないね。俺たちもアンタを探してたのさ、ロザリアさん。」
「どういうことかしら？」
「アンタ10日ほど前にシルバーフラグスってギルドを襲ったな。リーダー以外の4人が殺された。」
「ああ、あの貧乏な連中ね。」
『リーダーだった男性プレイヤーは最前線の転移門広場で泣きながら仇討をしてくれるプレイヤーを探してたの。』
「彼はアンタらを殺すんじゃなく、牢獄に入れてくれと頼んだんだ。アンタに奴の気持ちが分かるか？」
真剣な顔つきで話すAとキリトを嘲笑うかのようにロザリアは"ハッ"と鼻を鳴らした。
「分かんないわよ。マジんなっちゃってばっかみたい。ここで人を殺したとこで本当にそいつが死ぬ証拠なんてないし。…それより自分たちの心配をしたほうがいいんじゃない？」
ロザリアが指をパチンッと鳴らすと、他の木の影から続々とカーソルがオレンジのプレイヤーが湧き出てきた。
『(相手は7人か…)キリト、行けるよね？』
「ああ。シリカを頼む。」
『了解。』
「キリトさん、モモちゃん！人数が多すぎるよ！脱出しないと！」
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作者名：黒豆 | 作成日時：2018年9月3日 11時
