この無慈悲な世界に能力で希望を【リレー小説】 (ページ33)

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優しい嘘【瀬戸内帝華/蓮@雫3318】ページ33

私が叫んだ瞬間、誰かが私に触れて、お母さんの首を一閃した。

あ。と、思った。

お母さんに、もう会えなくなる…

…嫌、

あんなお母さんでも、私を産んでくれたの。だから、せめて…せめて…！

お母さんが静かに倒れた。

『繁殖連鎖』

私は手のひらに力をこめて、お母さんに「何か」を注ぐ。

そして力一杯願う。

(お母さんの細胞…復活できるものを…！)

その瞬間、私は何もかもを忘れてしまった。

そして、女の人に声を掛けられた。

「解除、大丈夫…？」

と、優しく聞かれる。

さっきまで私の髪を引っ張ってたお母さんは地に倒れていた。

それに不安を覚え、女の人に聞く

「お母さん、は？」

すると女の人はすこし困ったように考えて、その後

「…私が、眠らした…？」

と、答えた。

あ、コレ嘘だな。と、考えた。

なんで疑問形なの。それに私ギャンブラーだし…嘘わかるよ

と、心の中で反論するも私は疑問が確信に変わってしまった。

お母さんは、居なくなった。

瞬間混乱に目の前が真っ暗になる。

女の人が私を説得しようとしているが耳に入らない。

お母さん。おかあさん。オカアサン。

すると、もう一人来て、何かを呟いた。

「冷静無垢」

そして、目の前は明るくなり、花びらが散った。

その花びらは所々鮮血が散っており、それが不覚にも、綺麗だと思ってしまった。

唯一、幸せな夢だったのは覚えてる。