この無慈悲な世界に能力で希望を【リレー小説】 (ページ45)

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手を繋ぐこと【叶胡天秋/天秋】ページ45

「私については、話したわ。次は、あなたのことについて…聞かせて欲しいの」

隣に居る女の子…いのりさんは、わたしの目を真っ直ぐ見つめて言った。

何もかも見透かされているような、綺麗な瞳。

「あまり、良いものじゃありませんよ…？」

おずおずと口を開いて、話始める。

わたしの今までを。

貧しい家に生まれたこと。

白銀の髪と、紅白のオッドアイのせいで、親にすら見放されたこと。

体が…心臓が弱いこと。

右目が見えないこと。

植物や蝶達と話が出来ること。

流石に、オークション会場や買い取り先でされた数々の事は伏せておいた。

わたし自身、話すのが辛いから。

隣に居るいのりさんは悲しそうな表情をしていたけれど、凛と前を向いていた。

「(あぁ、いのりさんもきっと苦しいんだな。)」

直感的にそう感じた。

自分が能力者であるのに関わりを避けていたのに、今更仲良くなんて出来ないと思ってる…。

「あの…いのりさん、手、繋ぎませんか？」

「！…どうして？」

「わたしの故郷では、手を繋ぐと心も繋がると言われていました。

わたしは、いのりさんと…えっと…その…。

能力者としても、一人の人間としても、仲良くしたいです…！」

自分でも顔が赤くなっているのが分かった。

いのりさんは、驚いたように目を丸くしていた。

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ゆうみさん、こんな感じで大丈夫ですか…？

口調とか違ったらごめんなさい！