【相談事も受け付けます】もし○○を失えば【オリジナル】

もし声を失えば ページ4

あの人が私が喋るときに耳をふさぐ

　

酷い。私の声は確かに小説に出てくるような、

　
「透き通った声」でも、


「可愛らしい声」でも、


「天使のような声」でも、


「癒される声」でも、


「かっこいい声」でも、


「凛とした声」でも、



　

どんな声でもない。ただの私の声。


　
発声訓練も別に受けてなくて、そこまで恵まれているわけでもない私の声。


　


確かに聞いててうっとりしたり、ニコニコしたりはしないかもしれない。



　

でも、だからって。耳をふさがないで。


　

私の声はそんなに汚いの?
　


...そんな声、なくなっちゃえばいい。



　



でももし声が出なくなったら

家族としゃべれない



　 友達としゃべることができない





　 カラオケに行っても歌えない。




　 好きな歌を歌えない





　 叫びたくても、
　


　 わめきたくても、


　 今の想いをつらつらと語るのも


　 もう、できなくなっちゃう


　


私の声は確かに綺麗じゃないかもしれない。聞き惚れる声じゃないかもしれない。


　




でも考えてよ。聞き惚れる声なんて、この世にどれくらいいるの?
　



それ以前に、貴方が聞き惚れないからと言って、皆が聞き惚れないとは限らない。


　


貴方が私の声に耳をふさぐからと言って、



　


皆が私の声に耳をふさぐことなんてない。



　


安心してみれば、あれはあの人のただの寂しい行動。


　


それに、聞き惚れる声なんてよっぽど。持ってる方が珍しい。


　



アナウンサーの声だって、別に聞き惚れる、うっとりする声でもない。


　

そんな人がいたとしても全員じゃない。


　


それに皆に聞き惚れられたら言葉を噛むことなんてできない。


　

全部を完ぺきに読み上げないと、いい上げないと。


　



うん。だからいいんだ。

　


聞き惚れなくても、うっとりしなくても、


　

聞き流される声でも、絶対それは皆じゃない。


　

誰か、絶対世界に一人は誰か貴方の声を拾ってくれる


　

皆が聞き流したりしない。


　


　


皆が聞き惚れる声じゃなくてもいい。うっとりする声じゃなくてもいい。




　









大好きなあなたの耳に届くような、普通の声でいい。

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