百四十五夜。 ページ46
貴「どうして謝るの?」
アレン「Aを守れなかった…一番近くに居たのに」
歯を噛みしめて悔しそうに言うアレン
Aはそんなアレンの頭に手を置いて、撫でた
貴「守ってくれたじゃない。あの時、スカルから」
アレン「あ…」
貴「アレンが来てくれなかったら、私今頃スカルになってたと思う。ありがと、アレン」
アレン「っ…」
最後にポンポンと撫でて、Aはアレンの手を引っ張った
貴「行こう。まだ戦いは終わってない」
アレン「…はい」
顔を引き締めて返事をしたアレン
前を行くAの背中に呟いたアレンの小さな言葉は、誰にも聞こえていない
…はずだった
『今度こそ、守ってみせる』
その小さな呟きを聞き取ったのは聴覚の良いマリだ。
マリは、アレンとAが走って行った方向を見ながら優しく微笑んでいた
マリ「頑張れ、アレン」
・
・
大型アクマ達はいとも簡単に元帥達によって破壊されていく
それに負けじと、Aとアレンも戦った
数十分もしないうちに、アクマ達は全機活動を停止する
貴「リーバー班長、大丈夫ですか?」
リーバー「あぁ…。Aは、大丈夫なのか?」
その…、とリーバーは言葉を濁らせた
先ほどのルルベルからの攻撃のことだろう
あの状態を言葉にするのはなんとも痛々しく苦しい
貴「大丈夫ですよ。ミランダのおかげで治ってますからね」
リーバー「しかしミランダの能力は…発動を止めたら…」
それから先の言葉は、Aの手によって制された
貴「その時はその時です。どうにかなりますよ、きっと」
Aはそう言うと、リーバーの腕に薄い布を当てて簡単な手当てを始める
周りはアクマの残骸から吹き出すガスが充満し始めており、早く移動しなければ危険だ
リーバー「…A」
貴「はい?」
リーバー「…。いや、なんでもない」
貴「そうですか。…応急処置程度ですが終わりました。すぐに婦長の所へ行って下さいね」
タタッと他の怪我人の元へ走って行くA
手当てをしている最中、ピピピ、とAの無線機が鳴った
クロス「A!今すぐ卵の方へこい!」
視線を向けると、卵の上に跨がる大きな何かがいる
その中には顔を苦しそうに歪めているミランダの姿も確認できた
貴「わかりました。すぐ向かいます」
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アストル(プロフ) - ひなこさん» ひなこさん、ありがとうございます!頑張りますね! (2016年1月7日 9時) (レス) id: debaada4f5 (このIDを非表示/違反報告)
ひなこ(プロフ) - 続編ですね! 応援してます、頑張ってくださいね! (2015年12月31日 17時) (レス) id: 15b40bf38f (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - アストルさん» 続編!!みるみる!! (2013年9月16日 15時) (レス) id: 360407f22f (このIDを非表示/違反報告)
アストル(プロフ) - ルリさん» おk d(゚∀゚*) 続編に行ったよ!見てみてね! (2013年9月16日 15時) (レス) id: bba23fb03b (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - アストルさん» よろしく~ルリでいいよー (2013年9月16日 11時) (レス) id: 360407f22f (このIDを非表示/違反報告)
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