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御幸「お前らー！ちゃんとアイシングしとけよー！」

栄純「うるさい！！今準備してんだよ！」

試合を終えてベンチから出てきた選手たち

相変わらず御幸は怪我をしてる自分のことより他を優先

よくいえば面倒見のいいキャプテン、悪くいえば自分のことを大事にしてなさすぎ

Aの言った通り人のことを言えたものじゃない

栄純「脇腹痛めてたの隠してたくせに！水くせぇぞ！！」

春市「気づいてなかったんだね…」

そんな御幸にいつもと変わらず反論する栄純

その隣では降谷も言葉にはしないものの

「言われなくても分かってますよ…！！」

と言いたげなオーラを放っていた

御幸「あれ〜？心配してくれてんの？」

栄純「うっせぇ！！さっさと病院行け！これ以上Aを泣かせんな！！」

Aにも栄純にも御幸はそういうことを言う、そして返ってくる返事はだいたい同じ

Aという名前を聞いていつもの調子だった御幸がどこか少し申し訳なさそうな

そんな顔をしたのは誰も見ていない。

片岡「御幸、すまん」

しばらくして御幸の元へやってきた監督

監督が最初に彼に対して言った言葉はまさかの詫びの言葉

監督は最後の守備で御幸を出すつもりはなかったのだが

薬師にどんなことでも弱みを見せたくなかったと最後の最後でチームの勝利を優先した

青道の強さは御幸の強さでもある。

御幸「そうですか、まだ戦力として見てくれていたならよかったです」

御幸「俺は俺でただ自分の我儘を通しているだけだと思ってましたから」

もしもあの時御幸が下がっていたら、降谷の最後のピッチングは生まれただろうか

相手が御幸だったからこそ、降谷は全力で自分の力を出し切れたといっても過言ではない

やっぱり奥義の要は彼でなくちゃ。

前園「カッコつけんなドアホ！！」

川上「言われても代わらないくせに」

自分は監督の指示に従うだのなんだの言っていた御幸だったが

きっと最初からそのつもりはなかった

何がなんでもその場所を譲らなかったことだろう。

倉持「じゃあコイツ連れてきますね」

前園「立て！！」

御幸「自分で歩けるって」

勝つことにはとことん貪欲でありたい、その言葉の通り彼は勝利に貪欲だった