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栄純「ここだぞ春っち!!」
金丸「小湊!!ここから!!」
A「春市くん!!!!」
ここでアウトを取られたら全てが決まる
そんな大事な場面で春市は
兄の想いを、チームのみんなの想いを、そして自分の想いを全て背負って打席に立つ
春市(今、御幸先輩の方を見た)
春市(意識してる…やっぱり回したくないんだ)
マウンドに立つ真田が次の打席に備えて控えてる御幸を見たのを春市は見逃さなかった
それに気がついた春市はもう1度兄が貸してくれたバッティンググローブをつけた手に力を込める
春市(ここで終わらせたいんだ…!!)
春市(勝負を焦ってくれるなら、付け入る隙はある)
亮介(スイッチ入ったな)
相手の隙を狙いそこを確実に突く
春市は完璧に勝負へのスイッチが入ったようだ
真田(いいぜ…インコース、ゾーンにきっちり投げてやる)
真田(何本でも、何度でも、へし折ってやる!!)
1度は真田の威力のある球を打ち返し木製バットを折られた春市
相手が全てを終わらせるつもりで投げた1球目を強く足を踏み込み
センター前へ高く打球を飛ばす
A「春市くん!!!やったぁ!!ナイスバッチ!!」
まだまだ試合は終わらせない
このチャンスを切り開く結果にベンチもスタンドも大盛り上がり
1塁にいる春市は高く拳を掲げた
降谷(あ、赤面してない…)
御幸(すげぇな、初球迷わず振り抜いたか)
9回表 ツーアウトランナー 1塁
1点を追う青道高校
準決勝では圧倒的なサヨナラホームランを放ち、その存在感でチームを引っ張る
守備の要でキャプテンの4番 御幸が打席へ
山崎「ぶっちゃけ状態はどうなんだよ…大丈夫なのかよ」
亮介「代えられないよ、代えるわけにはいかない」
亮介「何より本人がそれを望んでいない」
キャプテンとして、4番として
これ以上チャンスを潰し続けるわけにはいかない
御幸の代わりは誰もいなければ本人も誰かと交代することを最初から望んでいない
A(真田さんはランナーをあまり意識しない投手、隙を突いてスチールを仕掛ければ…)
A(最悪アウトになるかもしれないリスクはあるけど、狙うならここしかない)
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作者名:ちあき | 作成日時:2020年7月28日 22時