【◇】Starting Over

47 ページ48

.









栄純(身体リラックス、全神経1点集中…！！)

栄純(指先！！)









余計な力を抜いて全神経を指先に1点集中

インコースに来ると思っていた相手の予想を裏切るアウトコースへの投球、当然相手はバットに当てることが出来なかった。









審判「ストライク！！」

A「やっぱりアウトコースだ」

御幸(雨が降る中での緊急登板、その初球にこのボールかよ…正直痺れたぜ！)







ここまで対戦してきた相手は決まって栄純の球をタイミングがとりづらいと言っていた

あの鳴ですらタイミングがとりにくいと感じている栄純の投げる球

それは帝東も同じで1回見たから捉えられる、なんて簡単なものではないのだ

2球目も打者が当てに行くもののファール









前園「ナイスボール沢村！！」

倉持「けど油断するなよ！」

A(相手を順調に追い込めてる)









栄純のこのピッチングを見て帝東の監督は

この状況でしっかり腕を振れている、この坊主もなかなか肝が深いと評価

そしてあの栄純の気が抜けるようなほわ〜っとした脱力顔も逆に隙がないと言い出した









─今持っている力を、それを証明してみせたのはお前自身なんだ

─攻めてこい









A「攻めろ…！！」

御幸(攻めてこい、アウトロー！！)









次の瞬間審判から出た判定はストライクバッターアウト

これで見逃し三振、アウトコースで打者は全く手出しが出来なかった









栄純(1つ、あと1つ…！！)

金丸「ツーアウトツーアウト！沢村！！」









続く次の打者もアウト判定に結びつけ得点阻止

2打者続けてアウトコース中心のピッチングで栄純は完璧なリリーフを成功させ

更には一時的に帝東に流れかけた勢いを食い止めることが出来た。









春市(すごいなぁ…頼もしいような、でも何かやらかしてしまいそうな)

春市(なんだろう、この栄純くんがマウンドに上がった時のワクワク感)

倉持「ナイスピッチだコノヤロー！！」

金丸「落ち着きすぎて別人みてーだぞ！！」









ベンチに何も言わずに戻ってきた栄純

みんなにナイスピッチだと声をかけられる中すーっと息を吸っては…









栄純「おーしおしおし！！おーしおしおし！！」

倉持「うるせぇ！！ベンチで大声出すな！！」

栄純「すいません！！つい思わず…」

倉持「ついじゃねぇ！！」

栄純「色々溜まってたもんで…！」

48→←46

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す