22 ページ23
.
好きだとかそういうのは分からないと最近まで思っていたA
それでも次第にその気持ちが自然と理解できるようになってきた
御幸「ふーん、お前そういういかにも女子っぽい顔出来たんだな」
A「失礼な、女子です!!」
デリカシーの欠片もない御幸は頬を赤く染めてそんなことを言い出したAのことを
いつも通りにからかった
少しだけ衝撃を受けたというか、心にぽっかり穴があいたような焦燥感を隠すためかもしれないけれど。
御幸「なんかすげぇいけない話聞いちゃった気分」
A「別に誰かって言ってないでしょ」
御幸「いや、そんな顔したことないからちょっとな」
A「なるほどね、ついに御幸先輩も私の事少しはかわいい後輩だと思ってくれるようになったと!」
さっきまで明らかに落ち込んでいたのにすっかりいつも通りのAは
腕を組んではえっへんと言いそうなくらい得意げな態度になった
いつも生意気な後輩、ウザイ先輩と言い合ってるからAは御幸に生意気な後輩としか見られてないと思ってるのだ。
御幸「本当にそう思ってんのか」
でも向こうからしてみればそれは迷惑なもので
生意気な後輩というのは嘘と言ったらそうじゃないが素直じゃない気持ちの表れ、と言った方がいいのだろうか
本気でそうとは思っていない
A「何が?」
生意気な後輩とは思っているものの
それ以上に強い気持ちがある
でもそれは簡単に言えるものではなくて、いつものノリでサラッと言えるようなことでもない
御幸「何がって、俺がお前のことそうとしか思ってないと本気で思ってんのかよ」
拗ねたような、怒ったような
いつもはしないであろう少し不機嫌な顔をする御幸
肝心なことには気づいてくれないAにちょっとだけ苛立っている
A「じゃあ、なんて思ってるの?」
ほらまたすぐそうやって
何も知らないから遠慮もなしに聞いてくる
いつもはどんどん遠慮なく言って何も言い返せなくする御幸がこういう時はAに押される
鈍感という名の馬鹿には敵わない。
御幸「じゃあこの際はっきり言うけど」
誰かを想ってのその表情だったけれど
それでも構わない
普段なかなかしない表情のAを今この瞬間見れたのは御幸だけ
御幸「好きだよ、Aのこと」
118人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
\★/ - 祖母との設定いりますかね?無かったら普通に面白いのにそれだけが残念 (2021年8月23日 17時) (レス) id: c2c5a94e17 (このIDを非表示/違反報告)
ちあき(プロフ) - 江戸川らんさん» コメントありがとうございます!!だいぶ主人公は不満が溜まりに溜まってたのでしょうね…笑 帝東戦は試合ももちろん奥村くんたちの初登場なので私も楽しみです!! (2020年7月11日 9時) (レス) id: ea1ceb8449 (このIDを非表示/違反報告)
ちあき(プロフ) - ゆうきさん» コメントありがとうございます!!私も秋大は新チームのみんなが最高にかっこいい瞬間が多いのでかなり気合い入ってます!! (2020年7月11日 9時) (レス) id: ea1ceb8449 (このIDを非表示/違反報告)
江戸川らん - 第二期編おめでとうございます!!お祖母様に今までのことをはっきりと言える主人公ちゃんが面白いですww向井君は主人公ちゃんのことを知っているでしょうか…?帝東戦と言えば、奥村と瀬戸君…中学生の彼らに会ったら主人公ちゃんはどうなるのかが楽しみです (2020年7月10日 23時) (レス) id: f3c6ebb892 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - 新作待ってました!!いつも面白い作品ありがとうございます。秋大会は一番好きなところなので、楽しみにしてます! (2020年7月10日 21時) (レス) id: d551ec3ed4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちあき | 作成日時:2020年7月10日 20時