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ふぅと息を吐いて、天井を見上げる。
どうして僕を頼らない
どうして樹なの
…もう会いたくなくなった？
そんな疑問ばかり頭に浮かんで、体がずんと重くなる
『お大事に。落ち着いたら連絡ください。会いに行く』
そう1度打った返信を取り消す。
本当は、今すぐに会いに行きたいのに
落ち着いたら、なんて、何時になるか分からない事を言ってどうする。
ぐしゃぐしゃと髪を掻き回していると、ジェシーが僕の肩にふわりと手を添え
乱れた髪を優しく梳いて僕の体を柔らかく抱いた。
「…え、あの…ジェシー」
「…大我」
ジェシーの胸に顔が押し付けられ、頬が濡れる。
…その時僕は、自分が泣いていることに気づいた。
「…hehe、ごめんね、つい」
抱きしめたくなっちゃった、とジェシーは笑った。
「ありがと…。」
僕はぐしぐしと顔をジェシーの胸に擦り付けた。胸をきつく閉めていた何かが、するすると解けていく
…ねぇ、ジェシー」
「うん？」
「…僕の、好きな人なんだけどさ」
「…うん」
「……その子、僕の親友の恋人なんだよね。
…でも、僕の親友は、ある日突然石になって、動かなくなっちゃって」
「…うん」
「…だから僕は、その子を傍で見守ていようって思ったんだけど…近づく程、どんどん好きになっちゃうんだ。嫉妬して、苦しくなって、不安になって…。そういうので、もう、おかしくなりそうで…」
�爐靴个蕕�会えない�甅犲�が世話を見てくれる��
そんな文字列を思い出して、またツンと鼻の奥が切なくる。
ジェシーはただ優しく、僕を抱きしめ続けてくれた。
「…好きになっちゃいけない人なんていないよ」
「その子に会いたいって思うなら、全力で会いに行けばいい。全力で好きになればいい」
そう言ってジェシーは腕を解き、僕の涙を拭った。
「…大我なら、大丈夫」
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作者名：ななみや | 作成日時：2023年7月9日 18時
