第1章 不死鳥と呼ばれる少女 2 ページ3
万姫は美香の額をこつんっと手に持っていたボードでたたいた。
「わ・・万姫・・?」
美香は驚いて万姫に問いかけた。
万姫は切なそうな顔をしていた。
「そんな風に言わないで・・。例え・・事実であっても・・・」
万姫の悲しそうな顔に美香もつられる。
「ごめんなさい・・・。」
そんな重い空気の中、その空気を作り出している当人達に語りかけるものがいた。
「美香さん、万姫。」
二人は声のした方へと振り向いた。
そこにたっていたのは美香のおじである鳳翔誠人(まさと)であった。
「お父様!?」
「鳳翔本部長!?」
「「何故/どうしてここへ!?」」
二人の驚く姿を見て、誠人は逆に驚いた。
「ほ、本部長が本部にいるのは当たり前だと思うのですが・・・」
その言葉に万姫が言い返す。
「お言葉を返すようですが、自身のことでお忙しくされていたじゃないですか。」
その言葉に「うっ・・」と言葉を詰まらせる誠人。
そんな誠人へ救い舟を出したのは美香だった。
「お父様は「例の物」について、ずっと上の方とお話されてたのよ。その間も、特殊部隊のメンバーに指令を出したりと、大変だったのよ。自身の個人的なことで忙しくしていたわけではないわ。」
そういって美香は誠人に微笑みかけた。
「美香さん・・・。」
じ〜ん・・と、涙ぐむ誠人。
だが、次に誠人を窮地に追いやったのは美香の一言だった。
「けれど・・一週間以上私の屋敷に仕掛けを作るために身を潜めていたみたいですけど・・」
美香は黒い笑みを浮かべた。
誠人は今にも泣きそうな顔をして美香を一人にさせていたことを謝った。
美香は誠人が好きだ。
だから、仕事と趣味で自分をずっとそっちのけにされていたことに怒っていたのだった。
「み、美香さん・・・。そ、その・・悪気があったわけじゃ・・」
その言葉に美香の笑みは優しくなった。
「わかっています。お父様は私を・・・」
再び黒い笑みを浮かべる。
「ずぅっと・・・監視していらっしゃったものねぇ・・・」
一方的に見られていた。
それを美香は知っており、誠人に腹を立てていた。
〜おまけ〜
花「それじゃぁ、前、海松城のバカがなんか言ってたみたいだけど、隊員ナンバーと名前一緒に紹介していくから。」
海「ん〜ん〜」←口ふさがれて縛られている
隊員ナンバー2 椎木(しいき)雅(みやび)
隊員ナンバー3 花舞(はなまい)美衣(みい)
隊員ナンバー4 辰麻見(たつおみ)光咲(みさき)
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作者名:鳳かおる | 作者ホームページ:http://vanpaiatatinoohimesama.web.fc2.com/
作成日時:2014年6月10日 15時