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翔「ここでいいの？」
「うん。だって濡れるもん」
ちょっとずつ敬語が取れたのが警戒心を取り除けた証。
ていうか、「濡れるもん」って可愛すぎなー。
２０代半ばの女がそうやってたらちょっと「あれ？自分のこと可愛いって思ってるな？」ってなるけど、君にはそれを感じないし、まだまだ純粋で女の子なんだな、と微笑む。
「A、」
そう呼んで、腕を掴んでみる。
「ん？」って無防備に向けた顔があまりにも可愛くて、キスしたくなる。
ここでキスしたらどうなるんだろう(笑)
でも、俺一応君の中で「優しい大人」ってことになってるのかな？
もしそうなってたら、翔太くんはここでキスしちゃダメだよなぁ(笑)
「なんですか？」って微笑む君に微笑み返し「手、貸してよ」って言ってみた。
「え？」って戸惑う君を無視してぎゅっと手を握って指を絡ませる。
「・・・恋人繋ぎ、」
そう呟く君を見ずに前を向いたまま、「デートだから」と言ってみると、彼女は遠慮がちに繋いだ手の締め付けを強くした。
初心者、って感じ。
俯く横顔を盗み見ると、耳と頬が真っ赤で、なんだか愛しさが湧いてきた。
そのまま手を繋ぎながらイルカショーを見て「お腹空いたね」ってナチュラルに君に微笑みかけて、「お土産でも見てから、ご飯行こっか？」って彼女を引っ張る。
「わぁーアザラシー！」って真っ白なそのぬいぐるみに手を伸ばした君。
もふもふ、って微笑みながらそれに頬を当ててる。
女の子だなぁ。
君は「これ買いたいです！」と俺に言って手を離しそうとするから、すかさず君の手からそのアザラシを奪ってさっさと会計を済ませた。
翔「プレゼント、ね」
「え、なんで」
自分で買えたのに、って少しだけむすっとする君。
「デート付き合ってくれたから。俺からのお礼」って言えば君は「もう・・・本当何から何までありがとうございます」と頭を下げた。
顔を上げた君の髪を撫でて、「嬉しい？」と聞くと「はい！もちろん！」とニッコリ微笑んだ。
この笑顔が見れたから、まぁぬいぐるみは安いよ。とか、思ってみる。
「なら、良かった」って彼女に言って俺はまたその指を自分の指に絡めた。
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ゆい - おもしかったです！更新楽しみにしています！ (2018年5月10日 7時) (
レス) id: a62c72f2bc (このIDを非表示/違反報告)
ゆりーる - lovetune houseを読んでて今回もすごくおもしろいです！うまく言えないんですけど作品全体がすごく好きです！これからも楽しみにしてます。 (2018年3月9日 22時) (レス) id: ab2e82bdbd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛美
| 作成日時：2018年2月23日 2時
