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おとぎ話 3 ページ34

盗む宝の検討もたてずに動くのは、あまり賢明とは言えない。

けれど、家に帰るにも、少し勿体無い。


宿のロビーで、既にチェックアウトした私達は考え込んでいた。

ここら辺(イタリア付近)で有名な宝って何だろう…」

「ときに主、おとぎ話はお好きですか?」

「おとぎ話?ああ、あのシンデレラとか?」

「ええ」彼はいつもの調子で笑う。

「主、ネックレスが欲しいと仰っていましたよね。少々手間が掛かりますが、まだ手に入れていない珍しいネックレスがございます」

彼はいつもの謎の本を取り出すと、
ぺらぺらとめくってあるページに目を留めた。

「呪いのネックレス…?」

そのページを覗き込むと、

こんな情報が載っていた。

それは、

おとぎ話のプリンセスたちが代々つけていたと言われるネックレス。

「呪い」の名がついているが、呪いというよりも魔法であり、つけたものはおとぎ話の世界に飲み込まれる。

持ち主1人につき、
1回ネックレスをつけて世界に入り脱出することが出来れば、2度と飲み込まれることはない。

脱出方法は不明。

そのネックレスに飲み込まれる者は、ネックレスをつけた者と関係がある者全てである。


「…って、え?脱出方法は不明なの?」

「大丈夫です。こういうのはキスが鍵と決まっていますから」

「貴方ね…」

「今まで何人もの人がこのネックレスをつけましたが、必ず全員ネックレスをつけたまま死んでいます。だから呪い呼ばわりされているのでしょうね」

とんでもなく危ない。

「真実の愛や誓のキスに関しては、私にお任せを」


いや、貴方がおとぎ話体験してみたいだけでしょ?
その言葉は飲み込んだ。

意外とロマンチックなんだよなぁ…。

「仕方ない、さっさと行きましょう。
場所はどこ?」

「グリム兄弟の出生地、ハーナウです」

「軍の本拠地はベルリンだっけ…大丈夫かしら」

すると、珍しく彼は考え込んだ。

「あ、ちょっと待って。その前に」

私は彼の手をとって、首を傾げた。

「この国を出る前に、寄りたいところがあるの。
きっと力になってくれるから」

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奏理奈(プロフ) - 元気そうで良かったです(*^^*)次の更新を楽しみにしてます! (2017年12月29日 18時) (レス) id: ea9afaeba3 (このIDを非表示/違反報告)
とと(プロフ) - 奏理奈さん» ありがとうございます!忙しいのですがなんとか時間を作って来れています(っ´ω`c)コメントありがとうございます〜! 奏理奈さまもお体に気をつけてくださいませ〜(*´`) (2017年12月29日 0時) (レス) id: c40f552dcf (このIDを非表示/違反報告)
奏理奈(プロフ) - 最近更新早いですね!嬉しいけどお身体にきおつけてください(*^^*)ここで止められると続きめっちゃ気になります! (2017年12月28日 18時) (レス) id: ea9afaeba3 (このIDを非表示/違反報告)
奏理奈(プロフ) - 久しぶりにアーサーメインですね!ルート導入による先のてんかいが楽しみです!更新頑張ってください(*^^*) (2017年12月27日 20時) (レス) id: ea9afaeba3 (このIDを非表示/違反報告)
とと(プロフ) - めりかなさん» アーサー「おかえりなさいませ、主。こんな時間まで夜更かしして…私と過ごすのを待っていたのですか?ああ、プレゼントはいつもの3倍の賃金で結構ですよ。二人きりで、良いクリスマスにしましょうね?」 (2017年12月25日 0時) (レス) id: c40f552dcf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:とと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/hometotop/  
作成日時:2017年10月3日 0時

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