だって年上だもの:3 ページ4
「なめられたものですね、私も」
煙がなくなった瞬間、私は彼の腕の中にいた。
「アーサー…!」
「なっ、手錠はしたはず…!」
師匠は自分の手の内を見るが、
「お探しの物はこれかな?」
すっかりアーサーが解錠してくわえていた。
「A様の手を縛っていいのは俺だけだ」
口調口調。
いや、得意げに言ってるけど…
「S○プレイかよ!ケセセっ。
こりゃ一筋縄じゃあいかねえなあ、フランシス?」
師匠の後ろから出てきたのは、
銀髪の青年だった。
「ギ、ギルちゃん」
「そこの執事だか彼氏だか知らねーが、
なかなか良い腕持ってんじゃねーか」
師匠の肩に腕をおいて、こちらを指差す。
「我等国家警察…いいや軍は、有能な奴なら
犯罪者だろうが怪盗だろうが採用する。
どうだ、お前も」
「お断りします。私はA様の専用ボディーガード兼執事ですので、A様以外の者の犬となるのは気が進みません」
「くっ、ははははっ!おっまえ面白いなあ!実はドSなのにMってか!?」
銀髪のギルと言う人は腹を抱えて笑いだした。
冷や汗をかいているような師匠。
「ギルちゃん、この二人、一応手配されて逮捕対象だからね?」
「ん、まあ今回は見逃してやる。合鍵を作ったのもお前らを突き止めたのも俺だしな、逃したことにしておいてやるよ。…そのかわり」
警戒するアーサーに近づき、
私をじっと見つめた。
「次はねーからな。一回俺様の誘いを断ったんだ、
それなりの覚悟はできてるよなあ?
怪盗ちゃんよぉ。アンタの能力は知らねーが、この厄介な保護者がいる限り他の奴らが捕まえることは難しそうだ。
…だから、安心しろ。
俺様が手錠をかけてやる」
彼の目は確かに私をとらえた。
ビリビリッ、と全身に電流が走る。
彼は腰についていたムチで床を叩くと、
「おいフランシス!次の手配犯の元へ行くぞ!」
と叫んだ。
「えっ、ええっ!?マジで?!」
「なんだぁ?いくら幼馴染でも、
大佐にそんな口を聞くとは見逃せねぇなぁ」
「め、滅相もございません…」
「ケセセっ。ま、そういうことで!
また会えたらよろしくな!Tscheus!」
そんな会話をしながら、外へ出てしまった。
「A様、お怪我はございませんか」
アーサーが心配そうに声をかける。
「ありがとう、アーサー」
…こんな私が、彼の元にいて良いのだろうか。
「解約しましょう。
貴方は、私の元から離れるの」
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奏理奈(プロフ) - 元気そうで良かったです(*^^*)次の更新を楽しみにしてます! (2017年12月29日 18時) (レス) id: ea9afaeba3 (このIDを非表示/違反報告)
とと(プロフ) - 奏理奈さん» ありがとうございます!忙しいのですがなんとか時間を作って来れています(っ´ω`c)コメントありがとうございます〜! 奏理奈さまもお体に気をつけてくださいませ〜(*´`) (2017年12月29日 0時) (レス) id: c40f552dcf (このIDを非表示/違反報告)
奏理奈(プロフ) - 最近更新早いですね!嬉しいけどお身体にきおつけてください(*^^*)ここで止められると続きめっちゃ気になります! (2017年12月28日 18時) (レス) id: ea9afaeba3 (このIDを非表示/違反報告)
奏理奈(プロフ) - 久しぶりにアーサーメインですね!ルート導入による先のてんかいが楽しみです!更新頑張ってください(*^^*) (2017年12月27日 20時) (レス) id: ea9afaeba3 (このIDを非表示/違反報告)
とと(プロフ) - めりかなさん» アーサー「おかえりなさいませ、主。こんな時間まで夜更かしして…私と過ごすのを待っていたのですか?ああ、プレゼントはいつもの3倍の賃金で結構ですよ。二人きりで、良いクリスマスにしましょうね?」 (2017年12月25日 0時) (レス) id: c40f552dcf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とと | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/list/hometotop/
作成日時:2017年10月3日 0時