【APヘタリア】その怪盗、見習いにつき。

尾を振る犬は 3 ページ12

「さ、この子達の処分は貴方に任せましたよ」

菊さんは私にそう言うと、

「…あ、ちなみに善い悪いの判定は私がしますので。私の機嫌が悪い時も犬化は進みます」

とんでもない爆弾を残していきました。

「なんっって、理不尽なんだい！」

「盗んだ罰ですよ」

そうして、不機嫌なワンコとそうでないワンコの相手をするわけになったのですが。

「…アーサー、どうする？」

ふむ、と彼は考えると、

「まあ色々ありますね。
ベタなところで言えば私達の手伝いをさせる。
物を盗ってこさせる。
…ああ、この犬は盗って帰ってくるかは不明ですが」

「グルル…」

鼻で笑う。
煽るな！煽らなくていいから！

「わ、わかった！
じゃあ私達に追いてくるのはどうしても必至になってしまうけれど、貴方たちが他に盗もうとしていたお宝を教えてほしいな！」

バチバチと火花を散らしているアルとアーサーの前に慌てて手を広げて割って入った。

「…俺たちが盗もうとしていた宝？」

怪訝な顔をして、アルが言った。

「そ！札の他にもあったでしょう？
私達は、その場その場でこれ、って決めるから
前もって予定は立てていないのだけれど…
2人はどう？」

「ええと、次は確か___」






『誘惑のルビー』

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