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ふたりのペテン師 ページ1

篠原side


「____ええんか、それで」



信ちゃんのマンションから立ち去ろうと歩き始めた直後に聞こえた、背後からの声。


「何が?」

「お前んことや、別れ話でもしてきたんやろ?」

「…これでええねん…みんなの為にも」


____私の、為にも……



「………後悔せぇへんのやな?」

「おん」


振り向けば壁にもたれかかって腕を組みながら私を見るマック。

いつ抜け出したんバレたんかなぁ?



「安心せぇ。俺以外にはバレてへんから」

「さすがマック、ってとこやな」

「何年お前んこと見てきた思うてんねん」


す、と私の隣に来て頭の上に手を乗せるマック。

不思議に思うて見上げれば、目が合うた。


「一人で解決しようとすんなよ。俺らを頼れ、必ず」

「分かっとる」

「勝手にいなくなったら、ほんまに怒るからな」

「怒られんのは嫌やなぁ」

「ファントム」


低いトーンで、何時ものような“トム”呼びやない呼び方に、驚きながらマックのことを改めて見れば。

いつも以上に真剣な眼をしとった。


「死ぬなよ」


その4文字の言葉。

その言葉がどれだけこの人たちを傷つける言葉か知っとるから。

いつ襲いかかるか分からない死神の鎌からどう逃げ延びるか、不安と恐怖に怯えながら生きとることを知っとるから。


「____分かっとる。心配せんで?」



安心させるような笑みをマックに向けた。




ふたりのペテン師

(死神の標的(ターゲット)になるのは)

(私一人で、十分や)

砂時計のカウントダウン→



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もも - はじめまして、いつもとても楽しませて頂いていました。続き楽しみにしています。いつまででも気長に待ってます。ゆっくり、無理なさらず、ご自分のペースで頑張ってください!! (2019年12月8日 14時) (レス) id: e553bc82f3 (このIDを非表示/違反報告)
さすけん(プロフ) - 初めまして、いつも続きを楽しみに読ませていただいています。途中のトムの手紙のところで号泣し、最近は更新ごとに泣いてます。次の更新をいつまでも待ち続けるので、無理しない程度に頑張ってください!風雅さん大好きです。これからも応援しつづけます!! (2019年12月3日 23時) (レス) id: 3cfe6e774f (このIDを非表示/違反報告)
風雅(プロフ) - みけねこさん» みけねこ様初めまして。コメント頂きありがとうございます。貴重なお涙を頂いてしまったとのこと、本当にありがとうございます。そう言って頂けて嬉しいです。ファントムと彼等の想いを大切にしながら執筆して参ります。最後までお付き合い頂けますと幸いです。 (2019年11月18日 2時) (レス) id: 4353acba07 (このIDを非表示/違反報告)
風雅(プロフ) - 彩葉さん» 彩葉様、初めまして。コメント頂きありがとうございます。拙い言葉と文で読みにくい箇所も多々あるかと思いますが、最後までお付き合い頂けると嬉しいです。大倉さんの想いを大切にしながら執筆して参ります。引き続き最後まで何卒よろしくお願い致します。 (2019年11月18日 2時) (レス) id: 4353acba07 (このIDを非表示/違反報告)
みけねこ(プロフ) - 初めまして。最初から読ませて貰いました。夢中で読んでました。涙が止まらないお話もあったりして、また更新されるのを楽しみに待ってます。 (2019年11月16日 23時) (レス) id: 5ac0d2c424 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:風雅 | 作成日時:2015年8月1日 0時

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