中耳炎（桃）5 ページ14
成亮Side
帰り道、偶然慶一郎さんと一緒になった。
祐のことを話したら、心配だから家まで診に来てくれることになった。
正直、小さい子の扱いは慶一郎さんには叶わないから、助かる。
「結局、この間はAに会えなかったからなー。」
「それでも、2週間くらい前はそっちの家に泊まったじゃないですか。」
「2週間会わないのは長いよ！」
慶一郎さんは、相変わらずAのことが大好きだ。
「ただいまー」
「祐くん！待って！」
「こないで！いやー！」
ドアを開けた瞬間聴こえてきた騒々しい声に、慶一郎さんと顔を見合わせる。
いったい、何をしているんだろう。
気になってリビングに急ぐと、そこでは薬を片手に持ったAから逃げ回る祐の姿があった。
「あ、おかえり！」
Aが声を掛けたため、俺らが帰ってきたことに気がついた祐は、何故かさっきまで逃げ回っていたはずのAの後ろに隠れた。
お父さん、さすがにそれは傷つくよ。
いや…隣にもっと傷ついている人がいた。
Aもそうだけど、具合が悪いときに俺から逃げる癖はなんとかして欲しい。
「もう、隠れなくてもいいでしょ。
慶にぃ泣きそうだよ？」
祐を抱き上げたAが苦笑いする。
「ほんと、俺泣いちゃうよ。
それにしても、お母さんそっくりだね。
小さい頃のA見てるみたいだったよ。」
「今も変わらないですけどね。」
「ちょっと！成亮さん！」
毎回手を焼いているんだ。
これくらい許されるだろう。
まあ、いつもと違う、手を焼かせるAも可愛かったりするんだけど。
そういえば昔、子供ができると好きな人の子供時代を見れるというのを、聞いたことがある。
あれ、本当のことだったな。
「祐くん、せっかく慶にぃも来てくれたんだから、ちょっとはお顔見せたら？」
「バイバイ」
祐、そのへんにしておかないと、慶一郎さん本気で泣くぞ。
「A、祐くんまだ熱あるの？」
「今はそんなに熱くないよ。
あってもたぶん微熱かな。」
慶一郎さんは、かなりのショックを受けながらも問診を始めた。
「咳は？喘息っぽい感じはない？」
「うん、咳き込んでもないし、ゼーゼーいってる感じもない。
ご飯も食べれてるしグズってもないから大丈夫かな、とは思うんだけど。」
「そっか。なら心配ないね。
今じゃAも、しっかりしたお母さんだもんな。
せっかく来たから、薬だけ手伝っていくよ。」
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かな - このお話大好きです！更新まってます！ (2019年3月15日 20時) (
レス) id: 370aedeca5 (このIDを非表示/違反報告)
まさ - 更新楽しみにしてます！ (2018年12月30日 11時) (レス) id: 1a9a4a3f85 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいか(プロフ) - はじめまして！いつも楽しく読ませて頂いております。リクエストなのですが、主人公ちゃんが体調を崩してしまったけど、それを隠してシゲと外に出かけてその出かけた先で主人公ちゃんが倒れてしまうようなお話が見たいです！ (2018年11月20日 7時) (レス) id: d682aba4cc (このIDを非表示/違反報告)
はるあ(プロフ) - 増田くんお医者さんバージョンも見たいです！ (2018年11月12日 11時) (レス) id: 6620f45835 (このIDを非表示/違反報告)
gaku2010aya(プロフ) - はじめましてです。いつも楽しく読んでます。もしよければ、ゆうくんが体調を崩して入院してしまうお話が読みたいです。よろしくお願いします (2018年11月11日 23時) (レス) id: 745be5a5f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アキ | 作成日時：2018年11月4日 10時
