第98話 喧嘩をしても ページ48
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二人だけの生活にも、だんだん慣れてきた頃、些細なことで喧嘩をした。
何で喧嘩したのかも思い出せないくらいの、くだらない理由で。
久々に何も話さず、お互いに背を向けて寝た。それが、とても寂しくて、よく眠れなかった。
話したいことはたくさんあった。伝えたいことも、たくさん。
翌朝起きると、テーブルの上には私のための朝食が用意されていた。それと、“おはよう”と、一言だけの置き手紙。
それを見た途端、胸が苦しくなった。
あぁ、何で喧嘩なんかしちゃったんだろうって……、後悔した。
修也はいつも私のことを想ってくれているのに。
謝りたい。
大好きな修也に謝って、たくさん、大好きって、ありがとうって伝えたい。
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夕方。
部屋の灯りがついてる。修也、もう帰ってるんだ。
緊張で少しドキドキして、ドアノブを握る手が震えた。
「た、ただいま……」
「おかえり」
向こうから修也の声が聞こえる。たったそれだけなのに、なぜか泣きそうになった。
何て話しかけていいかわからなくて、カーテンを閉める修也の手を後ろからそっと握った。
「昨日、ごめんね。忙しくて、ちょっとイライラしてて……」
気まずさと緊張でギクシャクする。
修也は、そんな私をぎゅーっと抱きしめた。
苦しいって言うと、もっと強く抱きしめてくる。
「俺の方こそ、ごめん」
「何で修也が謝るの……」
「何でって、まあ、どうだっていいだろ？」
「う、うーん。いいのかなぁ。でも、ほんと、ごめんね？」
抱きしめられたまま、上を向くと、修也が少し笑いながら、私の頭を撫でた。
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pomme(プロフ) - 鈴松しおん@誤字り姫さん» ありがとうございます！！そんなふうに言っていただけるなんて……！とても嬉しいです(;o;) (2020年12月24日 18時) (
レス) id: 79d93abb26 (このIDを非表示/違反報告)
鈴松しおん@誤字り姫(プロフ) - 完結お疲れ様です、そしてありがとうございます！見させていただいてる身としては本当に楽しかったです…! (2020年12月24日 12時) (レス) id: 260ef51d68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pomme | 作成日時：2020年10月25日 14時
