第50話 きらきらの貝殻 ページ50
．
「なぁ、A。昔、海に行ったの覚えてるか？」
豪炎寺くんがさっき拾った貝殻を手の中で器用に転がす。
「海？」
「ああ」
貝殻を探す手を止めて、ぐるぐると幼い頃の朧げな記憶を辿る。
海…うみ…。
「あっ。うちの家族と一緒に行ったよね？」
「そう」
豪炎寺くんが満足そうに頷いた。
そうだそうだ。
せっかくだからって言って、シュウくんを連れて行ったんだ。懐かしいなぁ。
「あの日、Aが貝殻くれただろ？」
「あー、うん。あげた気がする」
「その貝殻…」
そう言いながら豪炎寺くんは立ち上がって、木陰のベンチに腰掛けた。
「それがどうかしたの？」
つられてその隣に座った。
「その貝殻な、今でも持ってるんだ」
「そうなの？」
驚いて豪炎寺くんの顔を見ると、『重いだろ』って苦笑いした。
ううん。
全然重くない。
なんかすごく愛おしくて、胸がぎゅってする。
小さな思い出を大切にしまっておくってさ、とっても素敵なことだと思う。
「豪炎寺くん可愛い。ギュッてしたい」
そう言うと、頬をほんのり紅く染めて『やめろ』って顔を背けた。
うん。可愛い。
「これも貝殻コレクションに追加してね」
らしくない表情を見せる豪炎寺くんの掌に、ふたつめの貝殻を乗せた。
「ほら、私とおそろい」
顔の横で貝殻を持って、ニッと笑う。
呆れ顔の豪炎寺くんが小さくため息をついて、『わかった』と呟いた。
その頬はまだ少し熱を持ってた。
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pomme(プロフ) - 雪華さん» 高評価ありがとうございます！ごめんなさい…そのあたり詳しくないです（ ; ; ） (2021年3月18日 20時) (
レス) id: 13950c2c2a (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 高評価しました!東方は知ってます？私は東方の霊夢・チルノ・大妖精・魔理紗は大好きです! (2021年3月18日 9時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(プロフ) - 星猫さん» 知ってるアニメ……？何ですかねぇ。メジャーどころはほとんど知ってるんじゃないかな〜と思います。イナイレはもちろん好きですし、あとは呪術とか金カムも好きです〜！ (2021年3月9日 20時) (レス) id: 7207ce4c56 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか？ (2021年3月9日 16時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pomme | 作成日時：2020年12月31日 5時
