第47話 心の準備をして ページ47
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ゆらゆらと柔らかな湯気の漂うティーカップをことりと置いて、豪炎寺くんは静かに話し始めた。
「小さい頃、好きな人がいたんです」
そんな前のことを今…？
私と何の関係があるんだろ……。
そんなふうに思ったのが顔に出ていたのか、豪炎寺くんはちょっと苦笑いした。
「俺は好きだったんですけど、相手は俺のことを弟みたいに思ってくれてたみたいで……」
「ふふ、あるよねそういうの。何で気づかないんだ！ってなるやつ」
「フッ、そうです。まさにそれです」
片想い相手にヤキモキしてる幼き頃の豪炎寺くんを想像して、口角が上がる。
睨まれたけど仕方ない。だって、可愛いんだもん。
それからいくつか、その子との思い出を話してくれた。
記憶を辿るように、時折宙を見上げる豪炎寺くんは、どことなく嬉しそうで、なんかちょっと可愛い。
幼い頃の思い出あるあるなのか知らないけど、私のそれとダブってるみたいな錯覚を覚えた。
まるで、同じ思い出を共有しているかのような。
きっとそんなことはないんだろうけど。
「小学校に入る頃かな…相手が引っ越すことになって、それで離れ離れになったんです。……でも、それでも俺は好きなままで」
自分で言って照れたのか、恥ずかしそうにフッと笑った。
「一途だね…かなり」
「フッ、恥ずかしいですけど」
豪炎寺くんは頭をかいた。
でもどうして。
話を聞く中で、ふと、モヤっとした疑問が渦巻いた。
その話の感じだと、その子のことが今もずっと好きってことにならない？
だって、“好きなまま”ってそういうことでしょ？
それじゃあ、君の私への想いは２番目ってこと……？
訊きたいけど、問い詰めたいけど、本当を知るのが怖い。
今さら、『あなたは２番目です』って烙印押されるとか、聞いてない。てか、心の準備できてない。
焦る私とは対照的に、豪炎寺くんはのんびりと紅茶を口にする。
いつもは見惚れるその仕草も目に入らないくらい、そのことで頭がいっぱいだった。
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pomme(プロフ) - 雪華さん» 高評価ありがとうございます！ごめんなさい…そのあたり詳しくないです（ ; ; ） (2021年3月18日 20時) (
レス) id: 13950c2c2a (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 高評価しました!東方は知ってます？私は東方の霊夢・チルノ・大妖精・魔理紗は大好きです! (2021年3月18日 9時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(プロフ) - 星猫さん» 知ってるアニメ……？何ですかねぇ。メジャーどころはほとんど知ってるんじゃないかな〜と思います。イナイレはもちろん好きですし、あとは呪術とか金カムも好きです〜！ (2021年3月9日 20時) (レス) id: 7207ce4c56 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか？ (2021年3月9日 16時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pomme | 作成日時：2020年12月31日 5時
