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第30話 急転直下 ページ30






『仲良いんだね、アイツと』




足を止め、振り返った。


「仲…良いのかな…?普通だよ。ただのクラスメイト」


「……それにしては、距離が近すぎるんじゃないの」


彼氏が私を見下ろし、微かに笑う。

その表情に、ほんの少し軽蔑の色が含まれていることを察して、私の心臓は、慌てた音を奏で始めた。




「そんなことないと思うけど」


そう返す声も、少し震える。



「ははっ、まだ否定するんだ」


「えっ?」


「気づいてなかったのかもしれないけど、僕、結構見たことあるんだ。……Aとアイツが一緒にいるところ」


彼の冷めたような目が、私を見据える。


全身の血液が冷たくなったような感覚を覚えた。


さっき自覚した黒尾くんへの気持ちとか、たくさん別れの言葉が浮かんだことが、全部、見透かされているみたいだった。




どうしようもなく俯いた私に、彼はたたみかける。


「僕よりも、黒尾のことが好き?」


「……そ、それは…」


「じゃあさ、黒尾って、良い噂聞かないけど、……もしかして、Aもその餌食だったりするわけ?」


「違う!黒尾くんはそんなことしない。…ただの、噂ってだけだよ」


思わず語気を強めた私に、彼は呆れたように肩をすくめた。



「ほら、僕よりも、黒尾のこと擁護してる。その意味、わかってるよね?」


「…ま、待って」


「待たない。もう、終わりにしようか。僕は好きだったよ、Aのこと。……君はそうじゃなかったようだけど」



『じゃあね』と、彼は私の肩を軽く叩いて、静かに立ち去った。



私はしばらく放心したまま、そこに立ち尽くしていた。

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pomme(プロフ) - 処刑人さん» ありがとうございます🫶🏻🧚🏻‍♀️🫶🏻 (2月24日 11時) (レス) id: 13950c2c2a (このIDを非表示/違反報告)
処刑人 - ちゅき♡ (2月24日 1時) (レス) @page48 id: 7578fd3293 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(プロフ) - かおりさん» ありがとうございます🙏🏻🥳 (12月25日 19時) (レス) id: 13950c2c2a (このIDを非表示/違反報告)
かおり(プロフ) - きゅんきゅんします💕続き楽しみにしております✨ (12月25日 5時) (レス) @page44 id: bad28e8810 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:pomme | 作成日時:2023年8月7日 23時

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