第33話 大人の余裕 ページ33
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「じゃあ、そろそろ行くわ。頑張ってね、Aちゃん…？」
黒尾さんが目配せしながら、ヒラヒラと手を振る。
「ありがとうございます。黒尾さんも！」
去ってく背中に声をかけた。
それに反応して振り返った黒尾さんが、ふわっと口角を上げたから、心臓がヒュってなった。
黒尾さん、めちゃくちゃモテるんだろうなぁ。
ふたつしか歳変わんないのに、彼はどこか余裕のある雰囲気を漂わせていた。
気まぐれで、しゅるっと消えちゃうところも、大人っぽくて。…掴みどころのない不思議な人だ。
それがすっごくかっこよくて、まだまだお子様な私の目には、羨ましく映った。
．
長いようで短い１日目も終わりを迎える。
お昼まで高校にいて、冴子さんのやば〜い運転でここまで来て、それからバレーしてるなんて、なんだか信じらんない。
こんなにいろんなことがギューっと詰まった日なんて、なかなか無いよね。うん、いい経験した。
今夜はよく眠れそうだ。
ふわぁ〜と、両手で口元を覆って大きなあくびをする。
「Aちゃん、顎外れるべ」
たまたま近くにいた菅原先輩にその様子をしっかり見られてたみたいで、『あははっ、お疲れだねぇ』と、ケラケラ笑われた。
「ご、ごめんなさい。もう眠たくって」
恥ずかしくなって火照った頬を、慌てて押さえながら誤魔化した。
「Aちゃんさ、黒尾と仲良いの？」
菅原先輩の声が聞こえたのか、西谷先輩も『スガさん、それ俺も気になってました』って、その後ろから顔を覗かせた。
「仲良いもなにも、さっき初めてお話ししました」
「え〜！」「マジ？」
ふたりがやたら大袈裟なリアクション取るから、私までびっくりした。
そんな、驚くことでもないでしょうに。
「でもさ、俺思ったんだけど、Aちゃんと黒尾って意外とお似合いじゃね？なあ、西谷」
「そうすか？あー、でも言われてみればたしかに……違和感無いっすね」
「だろ？俺、けっこういいと思うんだけど。どう？」
「どうって無理です。無理。あの黒尾さんですよ？私、ほかの女の子に殺されちゃいますって」
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pomme(プロフ) - 読み専さん» コメントありがとうございます！！頑張らなきゃ！ (2021年12月31日 20時) (
レス) @page39 id: 13950c2c2a (このIDを非表示/違反報告)
読み専 - え、続き読みたい…更新待っております！！ (2021年12月31日 11時) (レス) @page42 id: 0067091e87 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(プロフ) - 蜜柑🍊さん» そうなんですwwめちゃくちゃ地味なところに謎のこだわりを詰め込んでます😎ありがとうございます！頑張ります！！ (2021年11月21日 23時) (レス) @page35 id: 13950c2c2a (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑🍊 - あと、今更気が付いたのですがタイトルの付け方もお洒落で、全部5文字になっているんですね😄応援してます！ (2021年11月21日 22時) (レス) id: e3fbbedd51 (このIDを非表示/違反報告)
pomme(プロフ) - 蜜柑さん» ひえぇ！嬉しい…！褒められ慣れてないのでソワソワしちゃいます🥺密柑さん、もうほんとめちゃくちゃありがとうございます！ (2021年11月9日 20時) (レス) id: 13950c2c2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pomme | 作成日時：2021年9月20日 23時
