43.流し込む ページ3
「A姉がこっちいたら心強いのにー」
「あはは！何でよ！」
「保育士さんじゃん？やっぱりプロだし」
それを聞いてた秋子姉が大きな声で言った。
「だからよー！あ、こら春人！畳は走りなさんなって言ったでしょ！」
走り回ってるのは秋子姉の孫。
「春ー、ちょっとお願いがあるんだけど」
「なにー？」
みんなに私からの東京土産を配って欲しいってお願いしたら、喜んで配り始めた。
ばあこの
「ありがとうねえー、春ちゃんは働き者ですねえー」
って可愛い声とか。
秋子姉の
「ありがとう！ごめんね気を遣わせて！」
って大きい声とか。
孝介の
「ありがとー。っていうかまた定番の東京バナナけ！」
って笑い声とか。
賑やかであったかくて幸せ。
「ところでA姉、彼氏は？」
モモが、まるであさみみたいなワクワク顔で聞いて来た。
「え、さっきの電話、彼氏やろ？」
今度は正面にいる孝介がしれっと言った。
「え！孝介兄なんで分かるの！知ってるの？」
「や、知らんけど。あの顔は男からの電話やろー」
「あの顔ってあたしの顔け？」
あたしが聞いたら、ふふんって鼻で笑ってる孝介。
なによ、クール装って。小さい頃はぬいぐるみないと寝られなかったくせに。
「彼氏やろ」
「そうだよ。ってなにドヤ顔してんのよ…」
「結婚すっと？」
「…さぁー。どうかねぇー」
A姉、人ごとみたい！って笑うモモ。
だって、そこの�狆�来�瓩力辰呂泙気忘�のあたしの不安なわけで。
そんな中でモモの妊娠を聞いて、そりゃめでたいし嬉しいけど、自分の将来考えて不安は増すし。
覗き始めた不安を流し込むみたいに、ビールを飲んで誤魔化した。
「あ、孝介。明後日仕事休みって聞いたけど、ほんと？」
「あーうん。なんで？」
「空港までドライブするが！」
「いや普通に送ってって言わんね…」
「お昼奢るし！あ、空港で足湯もいいね！」
「わかったわかった、送りますよー」
とりあえず、空港までの足を確保したし、みんなの顔見れたし。
明日はばあこと畑の手入れして、お墓参りして過ごすことにした。
そして。
鹿児島を出発する日。午前10時。
「来たよー。あれ、A姉？ばあこー？」
玄関の方から孝介の声が聞こえて、離れから外に出る。
「孝介！こっちこっち！」
「…何しちょっと？」
「あ、ばあこちゃん、もうそこはよかよ！とりあえずはここまでにしよ？あー、ほら、なかなか帰って来れないから来た時くらい離れの片付け手伝わせてって言ってさ」
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みき(プロフ) - 夏休み編、完結おめでとうございます！おだやかな気持ちで東京に戻れて良かったです〜！新しい章も読んできます〜！ (2021年5月9日 16時) (
レス) id: c6ee858f5f (このIDを非表示/違反報告)
菜々実(プロフ) - みきさん» コメントありがとうございます！有休をまとめて消化したら、ついつい気持ちが緩んでしまってます 笑。これからお話の方も完結に向けて進めていきたいと思いますので、もう少しお付き合い下さい♪ (2021年5月9日 11時) (レス) id: 9f8e96caad (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 更新ありがとうございます！嬉しいです♪お仕事もお疲れ様でした。ゆっくり休んでくださいね。主人公の気持ちが痛いほど感じられて、切なくて涙が出そうになりながら読んでいたら、章大くんの気持ちも知れて…ホッとしました〜！！ (2021年4月15日 3時) (レス) id: c6ee858f5f (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 竜宮城のようなゲストハウス、素敵な絵が目に浮かびます！ボク。ともリンクしているのもすごいなぁと。インスタも始まり、チェックするものも多くなってきてますよね(^◇^;)そんな中でも更新ありがとうございます。続きも楽しみにしています♪ (2021年1月31日 14時) (レス) id: c6ee858f5f (このIDを非表示/違反報告)
菜々実(プロフ) - みきさん» お返事が遅くなってすみません！2人は翌日に離れ離れなのに、私が書くの遅過ぎてすごい遠そうな気がしてきました 笑。現実世界に全く追いつきませんが、ぜひ続きも楽しみにしていただけると嬉しいです！ (2020年12月21日 18時) (レス) id: 9f8e96caad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜々実
| 作成日時：2020年10月16日 20時
