34.芽生える？ ページ34
「あと、アサヒくんはとっても穏やかで優しいので、こころちゃんも緊張しないし」
「確かに！」
「太陽くんは、明るくてひょうきんで目立つけど、実は凄く周りの様子というか…相手の表情を見てる」
「あ、だからあんなにお友達を笑わせるんだ…」
「多分。だから、笑わせるけど強引に相手の懐には入らないというか…」
「相手のパーソナルスペースを守る、みたいな！」
「そうそう！それが、自然に出来る子なんです」
こころちゃんがリラックス出来る環境。
どうやって作れば、と思ったけど。
感情は伝染するって言う章大の言葉で、少し見えた気がする。
環境は、保育者だけが作るものじゃないって忘れてた。
意図しつつも、きっかけを作る。あとは子どもの力を信じることも大事なんだ。
「そんなメンバーだから、彼女が笑ったのを見ても�爐◆�こころちゃんが笑った！�瓩箸�大きな反応せずにいてくれたし」
「あー、喋ったりした時も、喋った！とか言わない方がいいんですもんね」
「また人の目気にしちゃいますから」
「なるほどー確かにグループのメンバーがベストだー！」
雅紀先生は、あー良かったー！って嬉しそう。
「このまま順調にいけばいいですね！」
「雅紀先生？」
「あ！分かってます、焦らない焦らない」
「あはは！はい、ゆっくり気長にいきましょう」
お疲れ様でしたーってにこにこと雅紀先生が園を出て、あたしも職員室に戻ろうとしたら。
「うわ！びっくりしたぁ！」
「お疲れー」
職員室のドアから半分顔を出したあさみが、むふふって笑った。
「もうあさみも帰る？」
「うん、やっと片付いたー」
「お疲れ！」
「ねえねえ」
「ん？」
エプロンを脱ぎながら、むふふってまだ笑ってる。
怖い。
「なんの話してたの…？いい雰囲気で、焦らない、とか気長に、とか！」
「いい雰囲気って…仕事の話じゃん！」
「ええー…ほんとぉー？」
「ニヤニヤしない！」
今日こころちゃんが笑ったって一連の話をしたら、あさみが目をまん丸にして驚いた。
「あの！こころちゃんが！」
「そう！」
「去年のお遊戯会でもガッチガチでステージ袖から出られなかったこころちゃん！」
「そうそう！」
「ゆり組の最後まで頷きか首振りのみでしか意思表示しなかったあの！」
驚きながらも、あさみの目がちょっと潤んでる。
「ね？嬉しいでしょ？」
「嬉しい…」
「ま、一歩前進したけど気長にいきましょうって話」
「で、協力し合ううちに芽生える先生達の恋！」
「漫画の読みすぎ！」
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菜々実(プロフ) - みきさん» ありがとうございます！主人公の夏休みから始まるパート2をぜひよろしくお願いします♪ (2020年10月11日 21時) (
レス) id: 9f8e96caad (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 更新ありがとうございます。主人公の不安な気持ちがリアルに伝わってきます。雅紀先生も素直で純粋で…章大くんは気付いてるのか…いよいよ再会ですね！続きが楽しみです！ (2020年10月9日 21時) (レス) id: eb998853f9 (このIDを非表示/違反報告)
菜々実(プロフ) - あおさん» あおさん、ありがとうございます！長らくお休みをしていたので、なかなか思うように書けませんが、ぜひまたお付き合いいただけると嬉しいです！ (2020年9月19日 17時) (レス) id: 9f8e96caad (このIDを非表示/違反報告)
菜々実(プロフ) - みきさん» 短編もお読み頂きありがとうございます！のんびりの更新になりますが続きもぜひ楽しみにしていただけると嬉しいです！ (2020年9月19日 17時) (レス) id: 9f8e96caad (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - ずっとずっと待ってました、新しいお話うれしいです (2020年9月13日 16時) (レス) id: c3910aa6c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜々実
| 作成日時：2020年7月18日 0時
