26.職場恋愛と遠距離恋愛 ページ26
帰りにコンビニでご飯とかデザートを買ってお邪魔するのが定番。
「お邪魔しまーす」
「どーぞー。っていうか泊まってく？明日も早番でしょ？」
「いいの？あ、メイク道具とか何もないわ…」
「貸す貸す！」
「助かるー！まあメイクとか言って我々の仕事にさほど必要はないっていうか結局落ちるけど」
「肌のアラが隠れる日焼け止めと眉毛と、ちょっと睫毛あげるだけでいいって言うか」
「って言うわりにー。運動指導の斗真先生が来る木曜日はキラキラのアイシャドウしてんの誰よー！」
「あたしでーす！」
週に一度の運動指導を幼児クラスで導入し始めて3年目。個人で体操教室をしてる斗真先生が教えに来てくれるんだけど、あさみは3年前から斗真先生の大ファンだ。
「あ、これ忘れないうちに渡しとくね」
クローゼットから、部屋着と一緒にベージュの木目の額を出してくれた。
「ありがとー！まさにこの色が欲しかった！」
さて、食べよ食べよ！ってコンビニの袋からご飯を出す。
「ねえ、あさみはさー」
「ん？」
「斗真先生と雅紀先生、どっちが好みなの？」
「Aから恋愛ネタ振ってくるのめずらしー！」
「そう？」
このコールスロー好き。
コンビニ飯に全然罪悪感ないとか言うと、仕事柄のイメージからか意外がられるけど。
朝はしっかり食べるし、栄養バランス完璧な給食を毎日食べてるからね。
給食さまさま。
「そんなの斗真先生に決まってるっしょ」
「あんなに雅紀先生に興奮して騒いでたのにー？」
「そりゃーあんな人来たら騒ぎますけど。歌とか歌いながらがっつり顔見ますけど」
「でも斗真先生なんだー」
「3年越しだからね？」
「え？待って待って？ファンとかではなく？ガチなの？」
思わず身を乗り出したら、あさみが
「はぁぁあ？」
って目を見開いた。
「あったりまえじゃん！！あたしのこの一途な思いをなんだと思ってたのよ！！」
「そうだったのか……。え？告白とかしないの？」
「バカ言え、振られたら気まず過ぎるっしょ」
確かに、週一とは言え、職場恋愛になるのか…。
「うまく行くなら職場恋愛は最高だけどさー近くに居られるし。うまく行かなかった時よねぇ」
ぽりぽり。
あさみがきゅうりの漬物を噛みながら、遠い目で言った。
「まあね。とはいえ、近くに居るってやっぱりいいよね」
「お、遠距離恋愛真っ最中。愚痴？」
「いや、別にそんなんじゃないけど」
「寂しい？」
「そりゃね。毎晩電話するとはいえ」
あさみの動きが止まる。
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菜々実(プロフ) - みきさん» ありがとうございます！主人公の夏休みから始まるパート2をぜひよろしくお願いします♪ (2020年10月11日 21時) (
レス) id: 9f8e96caad (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 更新ありがとうございます。主人公の不安な気持ちがリアルに伝わってきます。雅紀先生も素直で純粋で…章大くんは気付いてるのか…いよいよ再会ですね！続きが楽しみです！ (2020年10月9日 21時) (レス) id: eb998853f9 (このIDを非表示/違反報告)
菜々実(プロフ) - あおさん» あおさん、ありがとうございます！長らくお休みをしていたので、なかなか思うように書けませんが、ぜひまたお付き合いいただけると嬉しいです！ (2020年9月19日 17時) (レス) id: 9f8e96caad (このIDを非表示/違反報告)
菜々実(プロフ) - みきさん» 短編もお読み頂きありがとうございます！のんびりの更新になりますが続きもぜひ楽しみにしていただけると嬉しいです！ (2020年9月19日 17時) (レス) id: 9f8e96caad (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - ずっとずっと待ってました、新しいお話うれしいです (2020年9月13日 16時) (レス) id: c3910aa6c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菜々実
| 作成日時：2020年7月18日 0時
