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『み…ふゆ…さ、ま？どうしたの？』
気分が悪いのかと思い、背中をさすってやろうとすると、何かヌルリとした液状のものが手にべっとりとついた。
『、え‥‥？』
手を見ると、付着していたのは真っ赤な血だった。
「急所は外した。主はまだ生きているぞ。だから安心しろ、A」
『‥みか、づ…き？あっ』
海冬様の背後には血のついた刀を持った三日月がいた。
わたしは慌てて海冬様と三日月の間に入り、浅い呼吸を繰り返す海冬様を、かばう体勢をとった。
なぜ三日月がここに…？
この部屋には海冬様と薬研とわたししかいなかったはずだ。
「薬研が襖を空けておいてくれてな。おかげで気付かれずに侵入できた」
たった今、自分の主に刀を刺したばかりな上、返り血を浴びているというのに、三日月はいつもと同じほけほけとした笑顔で、平然と説明した。
『薬研！ころすのは反対だってわたし言ったよね？！』
「A以外、みんな賛成だったんだ」
『どうして…？』
「よし、ではとどめを刺すか」
『だめっ‥‥！』
すでに動けない海冬様に刀を向ける三日月。
わたしは自身の刀を急いで手にし、牽制するように三日月の喉元へ向けた。
しばらくは誰も動かなかった。そのおかげで少し、冷静さが取り戻せた。
「A‥‥まだそんな奴をかばうのか」
刀をさやに収める事も、わたしに目を向ける事もせず、三日月は海冬様の心臓付近に刀をあてたまま尋ねてきた。
『…当然！海冬様はわたし達の主だもん。…だけど、わたしはあなた達も大好きだよ！だから、傷つけたくない‥‥三日月、刀を下ろして』
「はっはっは、それは出来んな」
三日月は相変わらずニコニコとして言う。
『どうして‥‥あなたには慈悲というものがないの？…主様はただ、友だちが欲しかっただけなんだよ‥‥？』
「…俺たちの主は、欲が深すぎた。仮にも神であるAを、自分のものにしようとしたんだからな」
『…違う。主様は人間らしい欲望を持っていただけ。悪いことなんて何もない。‥‥かわいそうだよ』
薬研もそう思うよね？、と三日月の説得を一度諦め、薬研に目を向けた。
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桃炎(プロフ) - えまさん» コメントありがとうございます！嬉しいです(^-^)続編、頑張りますね！ (2018年4月29日 22時) (
レス) id: 2fc09e070c (このIDを非表示/違反報告)
えま(プロフ) - めっちゃ話の展開が好きで、面白いです！続編でも頑張ってください！ (2018年4月29日 21時) (レス) id: f6a4873bd8 (このIDを非表示/違反報告)
桃炎(プロフ) - 塩キャラメルさん» ありがとうございます！褒めていただけると俄然やる気でます！作者は文章力がないのでうまく表現できないところが多々あるのですが、これからも頑張るので見ていただけると嬉しいです！ (2018年1月28日 23時) (レス) id: 4c3f5bf6c5 (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル - 初めてなのにこの完成度....!私には到底できないことをやる...!すごいですね!頑張ってください!ﾌｧｲﾄｰ!ヾ( ￣0)乂(0￣ )/ｲｯﾊﾟｰﾂ! (2018年1月28日 23時) (レス) id: ef2dbfdc67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜桜 | 作成日時：2018年1月27日 22時
