〜76〜骨喰Side ページ30
綺麗だと、本心から思った。
正直にそれを告げた。
『…ありがと』
苦笑しつつも礼を言われた。
Aの白い肌は怪我でさえも美しく映えさせている。
だが、こんな怪我をさせたあの審神者には苛立ちを覚えた。
「A、何かしたい事はあるか？」
そう尋ね、部屋からは出してやれないがと言葉を補った。
『んー…厠に行きたいな』
「わかった。来てくれ」
そう言って部屋から出た。
『いいの？』
「ああ。仕方ない」
『ちょっと待ってて。急いで着替えるから』
そう聞こえ、廊下で待っていると三分と経たずに出てきた
厠へ行った後、部屋に戻る時はAの頼みで少し遠回りをして戻った
「A！骨喰！」
歩いていると背後から声がした。
『ん？あ、おはよ〜』
振り向くと、そこにいたのは来派の三人だった。立ち止まって、俺も挨拶をした。
「Aはん」
眠そうに明石がAを呼んだ
『なにー？』
「自分、三日月はんにAが部屋からの外にいるのを見かけたら部屋に連れ戻して報告するよう言われてるんですわ。…どないしましょ」
それを聞いたAの顔は若干引きつっていた。
「俺が監視している。今は問題ない」
『明石はやる気ないのが売りなんでしょ？そんな面倒な頼まれ事、蹴っちゃいなよ』
「それは出来まへんなぁ」
「国行がしなくても俺たちがするよ」
蛍丸がAを見つめて言った。
『‥‥』
「今日は骨喰が監視役か！」
「ああ」
かんしやく…と呟いてAは俺から一歩離れる。
「…A、…俺が嫌いか？」
『あ、…別に嫌いではないよ？でも…見張られるのって落ち着かないな』
「そうか。…もう部屋に戻ろう」
『…うん、そうだね』
「あ、そうだ。朝餉のあと、審神者部屋に行って来るけど、持って来てほしい物ってある？」
蛍丸の言葉にAが同様しているのが見て取れた。
「着物とか私物は全部、今の部屋に運んだか？まだならオレ達で運んでやるぜ！」
『行かなくていいよ、そもそも何をしに行くの？』
「Aがずっといた場所だから気になるんだ」
『あ、あの、ほんとに行かなくていいよ』
焦っているのがすぐにわかった。
「…Aはん、何か知られとうない事でもありますの？」
『‥‥ないよ‥‥んー‥‥あ、わたしの刀、お願いしていい？』
Aは何かを諦めたように、ため息をついてからそう呟いた。
「はぁーい」
後で持っていくね、と蛍丸が嬉しそうに言った。
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桃炎(プロフ) - えまさん» コメントありがとうございます！嬉しいです(^-^)続編、頑張りますね！ (2018年4月29日 22時) (
レス) id: 2fc09e070c (このIDを非表示/違反報告)
えま(プロフ) - めっちゃ話の展開が好きで、面白いです！続編でも頑張ってください！ (2018年4月29日 21時) (レス) id: f6a4873bd8 (このIDを非表示/違反報告)
桃炎(プロフ) - 塩キャラメルさん» ありがとうございます！褒めていただけると俄然やる気でます！作者は文章力がないのでうまく表現できないところが多々あるのですが、これからも頑張るので見ていただけると嬉しいです！ (2018年1月28日 23時) (レス) id: 4c3f5bf6c5 (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル - 初めてなのにこの完成度....!私には到底できないことをやる...!すごいですね!頑張ってください!ﾌｧｲﾄｰ!ヾ( ￣0)乂(0￣ )/ｲｯﾊﾟｰﾂ! (2018年1月28日 23時) (レス) id: ef2dbfdc67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜桜 | 作成日時：2018年1月27日 22時
