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「鎖にしましょ！その方が近くに居られるわ」
わたしの答えを無視し、海冬様はわたしの足首と檻を鎖で繋げた。
『わたしの意見、尊重する気ないなら最初から聞かないでよ…』
「あ、怒った？可愛い〜」
足枷をつけ終えた海冬様がわたしに抱きついてきた。
「主、入るぞ」
薬研の声が襖越しに聞こえた。
朝餉を持って来てくれたのだろう。
海冬様は気づいていないようだが、足音がいつもより多い。
どうやら薬研一人ではないようだ。
「ええ、いいわよ」
海冬様の言葉を合図に襖が動いた。
『だめっ！』
咄嗟にそう叫んでしまった。
「…Aちゃん？」
「どうしたんだ？A」
『…薬研、今だれといるの？』
「‥一人だが‥‥」
冷静に薬研が答える。
「Aちゃん、どうしたの？薬研はいつも一人で来るじゃない」
そう言いつつ、海冬様は襖を開けて確認した。
その間にわたしは、部屋の隅に置いてあったわたしの本体·七星Aを手を伸ばしてすぐに持てる位置にずらしておいた。
海冬様を殺そうとしているのかもしれない。
そう考えていたが＿
「薬研しかいないわ」
入って、と海冬様が薬研に言い二人は、部屋にある組み立てられた折りたたみ式机の付近に座った。
神経質になっていただけか…？
開けっ放しになっている襖を見つめて、そう思った。
でも、微かに聞こえた足音の数は明らかに一人分のものではなかった‥‥ような気がする。
「…薬研、今日はここにいるのね」
いつもなら、食事を渡すだけ渡してわたし達が食べ終わってから、ここに戻ってきて食器を片付ける。
しかし、今日はここで待つようだ。
「ああ。嫌なら退出するが」
「Aちゃん。薬研、いた方がいい？」
『…うん。』
見たところ、薬研は刀を持ってきていない。
‥‥殺す気ない、のかな…？
「『いただきます』」
今日はだし巻き玉子があった。わたしの大好物だ。
でも、なぜか食べたいと思えなくて、箸を持たずに海冬様が食べ終えるのを待つことにした。
目の前で白米を口に運んでいる海冬様を見ていた薬研が、わたしに目を向けて不思議そうに口を開いた。
「一口くらい、食ったほうがいいぜ。食べさせてやろうか？」
『…いい。一人で食べれるから』
少しも手をつけないのは作った人に失礼か、と思い、だし巻き玉子だけは平らげておいた。
「『ごちそうさまでした』」
そう言った後、合わせた手をおろした＿と同時に海冬様が机に突っ伏した。
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桃炎(プロフ) - えまさん» コメントありがとうございます！嬉しいです(^-^)続編、頑張りますね！ (2018年4月29日 22時) (
レス) id: 2fc09e070c (このIDを非表示/違反報告)
えま(プロフ) - めっちゃ話の展開が好きで、面白いです！続編でも頑張ってください！ (2018年4月29日 21時) (レス) id: f6a4873bd8 (このIDを非表示/違反報告)
桃炎(プロフ) - 塩キャラメルさん» ありがとうございます！褒めていただけると俄然やる気でます！作者は文章力がないのでうまく表現できないところが多々あるのですが、これからも頑張るので見ていただけると嬉しいです！ (2018年1月28日 23時) (レス) id: 4c3f5bf6c5 (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル - 初めてなのにこの完成度....!私には到底できないことをやる...!すごいですね!頑張ってください!ﾌｧｲﾄｰ!ヾ( ￣0)乂(0￣ )/ｲｯﾊﾟｰﾂ! (2018年1月28日 23時) (レス) id: ef2dbfdc67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜桜 | 作成日時：2018年1月27日 22時
