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ペン「何も？名前は？」
「……なんでしょう？」
ペン「いや俺に聞かれても…！」
ですよね。
せめて名前さえ知りたいと、身に付けている物を確認してみたりもした。
けれど私はアクセサリー１つ身に付けていないし、服だってシンプルなワンピースだった。
名前さえ思い出せない私に、目の前の彼は『はぁ』と深いため息を吐く。
ロー「出身も、年齢も、どうやってここまで来たのかも、何もかもか？」
「……はい…」
少し思案した後に、小さく謝った私。
しんと静まり返った甲板に、何だか酷く申し訳なくなってしまう。
「あのっ…助けて頂いて、ありがとうございました」
ペン「いやいや、今突き落とされたばっかだよ？」
「船、ってことは、みなさんは次の島へ向かわれるんですよね？」
ロー「…あァ。ベポ、ログはどうだ」
ベポ「もう溜まってるよ」
自分のことは何一つ分からないくせに、″ログが溜まれば船は出せる″ということは理解していて。
そして、目の前の彼が私のことを″面倒″だと思っているだろうことも、理解していた。
「では、私は降ります」
ペン「…は？無人島だよ？ここ」
「…もしかしたら、何か思い出すかもしれないですし…もしかしたら、私はここに何か用事があったのかもしれないですし…もしかしたら、私にも仲間がいて、迎えに来てくれるかもしれないですし…」
全て、″もしも″の話しだ。
そんな空想の言い方でしか、私は私を語れない。
ロー「…お前の衰弱度合いからして、ここに打ち上げられたのはせいぜい4日前後…その間他の船を見かけたことはねェ。お前の仲間とやらがいるんだとしたら、もうとっくに探しにきてるはずだ」
「……、」
ロー「で、そもそも用があったとしてお前、どうやってここに来たんだ」
「…あ、」
ロー「小舟一つ見当たらねェ。荷物の一つもねェ。ましてや身を守る武器すら持ってねェのに、″この海″を航海するなんて…記憶を無くす前のお前は、相当イカれた頭の持ち主らしいな」
シャチ「えぇ〜…辛辣…」
ロー「事実を言っただけだ。要するにお前は、″この島に用があった″訳でもなけりゃ、″仲間が迎えに来る″こともねェってことだ」
彼の言ったこと、その通りだと思った。
途端に、私は私が怖くなった。
何故私は全てを忘れていて、
何故私はこんな島にいるのか。
もしかしたら、私は…
ロー「状況から見て、お前は…」
死のうとした。
あるいは、殺されかけたのだろう。
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REI(プロフ) - ひかりさん» ひかりさん、ありがとうございます(*´-`)甘々ローさん大好きでよかったです！続編も頑張りますのでよろしくお願いします(๑˃̵ᴗ˂̵) (9月23日 12時) (
レス) id: 9412439390 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 続編おめでとうございますー！！！大好きな作品がまだまだ見れるということに歓喜しております笑甘々ローさん大好きです！！これからも更新頑張ってください！！ (9月23日 8時) (レス) @page50 id: 4dc97dea49 (このIDを非表示/違反報告)
REI(プロフ) - ひかりさん» ひかりさん、コメントありがとうございます☺️私には勿体無いくらいのお言葉を頂けて、物凄く嬉しいですっ😭❤️これからもご期待に添えられるよう頑張りますのでよろしくお願いしますっ🥰 (9月19日 13時) (レス) id: 9412439390 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 私ローさん好きなんですが、最近作品を読み尽くしてしまって探していたところにこの作品に出会えました😆読みやすく、とても好みな作品で愛読しています！評価、お気に入り登録当たり前体操です👍🏻身勝手ながら応援してます！更新頑張ってください！ (9月19日 7時) (レス) @page19 id: 4dc97dea49 (このIDを非表示/違反報告)
REI(プロフ) - 零尉さん» 零慰さん、いえいえ、ややこしいことをしてしまいこちらこそ申し訳ありませんでした🙇♀️暖かいお言葉までありがとうございます😭 (9月15日 23時) (レス) id: 9412439390 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：REI | 作成日時：2023年9月3日 22時
