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ロー「……さっきの」
「…さっき？」
ロー「…あぁ〜…ほら…」
普段はズバズバと物言う彼が、珍しく言いにくそうにしている。
さっきの？…なんだろう？後片付けのやり取り？
彼の言う″さっきの″がいまいち分からなくて、私は頭の中で会話を巻き戻していた。
ロー「…思い出したって奴の事だ」
「…あぁ！はい！それがどうかしましたか？」
ロー「…そいつのことで、笑ってたのか？」
「…はい？」
ロー「っ、だからっ…！そいつの事思い出して、笑ってたのかって聞いてんだ！」
長い会話の内容の意味が、ようやく分かった。
そんな質問、パッとしてくれればいいのに。
キャプテンさんらしくもない。
私はふふっと笑いながら、再び洗い物を再開した。
「違いますよ」
ロー「…じゃあなんだ」
「…それ、そんなに気になりますか？」
そんな些細なことが、どうして気になるのだろうか。
言えるはずがないじゃない。
″あなたの事を思ってました″なんて。
いつもの彼なら、きっと『別に』なんて短い言葉で、この会話を終わらせたんだろう。
何が彼をそうさせたのかは、分からなかった。
ロー「あァ」
「……え？」
ロー「気になるって言ってんだ」
コトンと、シンクに置かれたジョッキの音が、響いた気がした。
こちらを向いた彼の表情は、なんとも言えない表情だった。
睨む訳でもなく、かと言って柔らかい表情でもなく。
もしかしたら、彼をそうさせたのはお酒のせいかもしれない。
私の頭だけは何故か冷静に、″また新しい彼の表情が見れたなぁ″なんて呑気に考えていた。
「…あのっ、甲板に行きませんか？」
ロー「…は？」
「その…、」
ベポ「キャプテン！ちょっと…！」
私の言葉を遮るように、慌てて食堂に戻ってきたベポ君。
きっと何かトラブルでもあったのだろう。
私はハッと思い直して、『なんでもないです！』と彼に告げてから、手元に視線を戻した。
ロー「…用が済んだら行く」
「……え、」
ロー「先に行って待ってろ」
残りのお酒を一気に飲み干した彼は、空になったジョッキを私の手元に置いた。
そのままその手は私の頭を一回だけ撫でると、ベポ君に『どうした』と尋ねながら、2人して食堂を出て行った。
あぁもう…心臓がいくつあっても足りないなんて、こういう事なんだ。
はぁ〜と長いため息を漏らしながら、必死で心臓を落ち着かせようとする。
残り数枚になってしまったお皿を、私はなるべくゆっくりと洗った。
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REI(プロフ) - ひかりさん» ひかりさん、ありがとうございます(*´-`)甘々ローさん大好きでよかったです！続編も頑張りますのでよろしくお願いします(๑˃̵ᴗ˂̵) (9月23日 12時) (
レス) id: 9412439390 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 続編おめでとうございますー！！！大好きな作品がまだまだ見れるということに歓喜しております笑甘々ローさん大好きです！！これからも更新頑張ってください！！ (9月23日 8時) (レス) @page50 id: 4dc97dea49 (このIDを非表示/違反報告)
REI(プロフ) - ひかりさん» ひかりさん、コメントありがとうございます☺️私には勿体無いくらいのお言葉を頂けて、物凄く嬉しいですっ😭❤️これからもご期待に添えられるよう頑張りますのでよろしくお願いしますっ🥰 (9月19日 13時) (レス) id: 9412439390 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 私ローさん好きなんですが、最近作品を読み尽くしてしまって探していたところにこの作品に出会えました😆読みやすく、とても好みな作品で愛読しています！評価、お気に入り登録当たり前体操です👍🏻身勝手ながら応援してます！更新頑張ってください！ (9月19日 7時) (レス) @page19 id: 4dc97dea49 (このIDを非表示/違反報告)
REI(プロフ) - 零尉さん» 零慰さん、いえいえ、ややこしいことをしてしまいこちらこそ申し訳ありませんでした🙇♀️暖かいお言葉までありがとうございます😭 (9月15日 23時) (レス) id: 9412439390 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：REI | 作成日時：2023年9月3日 22時
