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″島が見える″
それは同時に、私がここから出ていかなければいけない事を指していた。
最も、人がいればの話だけれど…いくらなんでも無人島続きはないだろう。
他の3人もそれを察したのか、少しだけしんみりしてしまった空間に、『おい』と低い声が聞こえた。
ロー「いつものだ」
「あ、はいっ！」
キャプテンさんは短くそれだけ告げると、私も私で短くそう返事をした。
私がキャプテンさんにお茶を淹れたあの日から、どうやら気に入ってくれたようで…日に何回か、彼の指示でお茶を淹れることが多くなった。
シャチさんの作ってくれたご飯を食べた後で、お茶を淹れて彼のところへ持っていく。
「入ってもいいですか？」
ロー「あぁ」
あの日は一歩も入ることがなかった部屋。
断りを入れてから、慣れたようにキャプテンさんの座る机にそっとお茶を置いた。
「あ、そういえばコレありがとうございました」
ロー「もう読んだのか？」
「はい、とても勉強になりました！」
ロー「…そうか」
「また借りても良いですか？」
ロー「あァ。その辺なら構わない」
顎でクイっと示された本の山の中から、私でも読めそうな本を探す。
幼児向けの本を読み終わって返した時に、彼は『本当に読んだのか』なんて驚いていて。
それからなんとなく、簡単な医学書を借りて読ませてもらっている。
元々読書は好きみたいだし、医学書なんて初めて知ることばかりでとても興味があった。
「じゃあ…これ、借りてもいいですか？」
ロー「あァ」
「ありがとうございます」
本を抱えて部屋を出ようとすると、後ろから『あァそういえば』と呼び止められる。
振り返ると、キャプテンさんは机の方に身体を向けたまま私に告げた。
ロー「今日″上がる″予定だ」
「あ、さっきみなさんに聞きました」
ロー「上がってる時も揺れるからな。気を付けろよ」
「えっ…、」
驚いた私の方をチラッと確認すると、彼はなんとも愉快そうに口角を上げた。
実はこの船が海底に沈む時、あんなに揺れると知らなかった私はギャーギャーと騒ぎまくった挙句、あちこちに身体をぶつけてキャプテンさんのお世話になったのだ。
彼が呆れながらも、どこかおかしそうに手当してくれたのはほんの数日前だった。
「…分かりました…気を付けます」
ロー「あァ。あと騒ぐなよ」
「っ…善処します…」
あの揺れで騒がない方が難しいのでは？
そう思いながら、もう来慣れたその部屋の扉を閉めた。
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REI(プロフ) - ひかりさん» ひかりさん、ありがとうございます(*´-`)甘々ローさん大好きでよかったです！続編も頑張りますのでよろしくお願いします(๑˃̵ᴗ˂̵) (9月23日 12時) (
レス) id: 9412439390 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 続編おめでとうございますー！！！大好きな作品がまだまだ見れるということに歓喜しております笑甘々ローさん大好きです！！これからも更新頑張ってください！！ (9月23日 8時) (レス) @page50 id: 4dc97dea49 (このIDを非表示/違反報告)
REI(プロフ) - ひかりさん» ひかりさん、コメントありがとうございます☺️私には勿体無いくらいのお言葉を頂けて、物凄く嬉しいですっ😭❤️これからもご期待に添えられるよう頑張りますのでよろしくお願いしますっ🥰 (9月19日 13時) (レス) id: 9412439390 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 私ローさん好きなんですが、最近作品を読み尽くしてしまって探していたところにこの作品に出会えました😆読みやすく、とても好みな作品で愛読しています！評価、お気に入り登録当たり前体操です👍🏻身勝手ながら応援してます！更新頑張ってください！ (9月19日 7時) (レス) @page19 id: 4dc97dea49 (このIDを非表示/違反報告)
REI(プロフ) - 零尉さん» 零慰さん、いえいえ、ややこしいことをしてしまいこちらこそ申し訳ありませんでした🙇♀️暖かいお言葉までありがとうございます😭 (9月15日 23時) (レス) id: 9412439390 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：REI | 作成日時：2023年9月3日 22時
